伊能忠敬による日本初の全国地図完成の裏に隠された驚きの秘話を描く、映画「大河への道」。
この映画の誕生には、中井貴一の情熱があった。
かねてから「時代劇を日本の文化、伝統として後世に残したい。海外の影響を受けやすくなった今こそ、日本の真の美しさ、日本人としての心の在り方を、もう一度考え直したい」という熱い想いを抱いていた中井貴一。
そんな中井が出合ったのが、立川志の輔の新作落語「大河への道-伊能忠敬物語-」だった。
志の輔が2006年に香取市の伊能忠敬記念館をたまたま訪れた際、忠敬の作った日本の地図の正確さ(衛星写真の日本列島との誤差0.2%!)に衝撃を受け、その偉業を称えるべく落語として仕立て上げた物語だ。
この物語に胸を突き動かされた中井は、「何としても映画化したい! 自分は裏方でも構わない」と自ら映画化への舵を切ることとなる。
落語を映画化するにあたり、5年にも及ぶ期間をかけ丁寧に改稿を重ね、脚本は約60冊分に。
妥協することなく練り上げられた脚本をもとに、中井貴一、松山ケンイチ、北川景子ら実力派俳優が令和と江戸、異なる時代を生きるキャラクターを1人2役で演じた。
この名もなき人々が歴史を変えた、笑って泣ける感動の物語に心動かされること間違いない。
放送局:日本映画専門チャンネル
放送日:2023年12月3日(日)
放送時間:午後6:50~9:00
[再]2023年12月12日(火), 24日(日), 26日(火)
公開年/国:2022年/日本
出演:中井貴一、松山ケンイチ、北川景子、岸井ゆきの、和田正人、田中美央、溝口 琢矢、立川志の輔、西村まさ彦、平田満、草刈正雄、橋爪功ほか
あらすじ
千葉県香取市。市役所の総務課に勤める池本保治(中井貴一)は、市の観光振興策を求められ、苦し紛れに「地元の名士・伊能忠敬を主人公とする大河ドラマ」を提案。すると思いがけず企画が採用されてしまう。
夢とロマンを抱き55歳から地図作りを始めた伊能忠敬。根気と執念で日本全国を測量すること17年。歩いた距離は地球一周分。
そして1821年、遂に日本初の実測地図「大日本沿海輿地全図」(伊能図)は完成した……というのが歴史の授業で習うこと。
しかし企画を進めるべく調べるうちに、なんと忠敬は地図完成の3年前に亡くなっていたという驚きの事実が明らかに…!
さらに調べていくと、日本初の全国地図誕生の裏には、忠敬の弟子たちが命を懸けて取り組んだとんでもない隠密作戦があった―。
原作は、立川志の輔の新作落語「大河への道」からの文庫書き下ろし。