4つの国が繋がるブラッド・ピット主演のアンサンブル映画『バベル』

ブラッド・ピットが主演を務めた映画『バベル』は一発の銃弾をきっかけにアメリカ、メキシコ、モロッコ、日本が連鎖的につながっていくアンサンブル・ドラマ作品。『21グラム』(2003年)と同じく監督はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、脚本はギジェルモ・アリアガです。

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映画『バベル』概要

監督はメキシコの鬼才アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ

レオナルド・ディカプリオに初のオスカーをもたらした『レヴェナント 蘇えりし者』や『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』など、2年連続でアカデミー賞の監督賞を受賞したメキシコが誇る名匠アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
イニャリトゥ監督が2006年に製作した映画『バベル』では、モロッコで放たれた1発の銃弾をきっかけに、モロッコ、アメリカ、日本、メキシコを舞台とした4つの物語が展開します。
バベル(原題『BABEL』)とは“バベルの塔”で知られる旧約聖書の「創世記」に登場する街の名称のこと。神は街の人々を同じ言語を使わないうよう各地へと追いやり、意思疎通を阻害させることで塔の建築を妨げます。
本作のテーマは “意思伝達の欠如”ですが、人々を本当に隔てているのは何なのかと観る者に問いかけます。そんな人の心の隔たりによって生じた悲劇と喪失の行方を見届けてください。

カンヌほか世界の映画賞が絶賛!

菊地凛子もアカデミー賞でノミネート

映画『バベル』では、銃撃を受けたアメリカ人夫婦を軸に様々なドラマがつむがれます。
アメリカ人夫婦の夫リチャードを演じたのはブラッド・ピット、肩を撃たれ瀕死の妻スーザンをケイト・ブランシェットが演じています。
そして夫妻の子供たちの面倒を見るメキシコ人・アメリアの甥サンチャゴを、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の長編デビュー作『アモーレス・ペレス』からの盟友ガエル・ガルシア・ベルナルが扮し、役所広司菊地凛子が親子役で出演しているのも見逃せません。
この作品は、第59回カンヌ国際映画祭での監督賞に始まり、第64回ゴールデングローブ賞では最優秀作品賞(ドラマ)、第79回アカデミー賞では作曲賞を受賞しました。
また菊地凛子もアカデミー賞では助演女優賞にノミネートされる快挙を果たしています。

映画『バベル』あらすじ

遊牧民の子供による銃の試し撃ちがアメリカ人女性を貫いて…

モロッコの遊牧民がジャッカルを退治するためライフルを購入した。父が留守の間、ヤギの面倒を見ていた兄と弟は、遠方にいる観光バスをターゲットに銃の試し撃ちを始める。
一方、夫婦関係が上手くいっていないアメリカ人のリチャード(ブラッド・ピット)とスーザン(ケイト・ブランシェット)は、関係を修復するためモロッコ観光に参加するが、バス移動の車内でスーザンが突然外部から銃撃されてしまう。
そしてアメリカでは、彼らの子供たちの面倒を見ることになった不法就労者のアメリアが、息子の結婚式に出席するため夫妻の子供2人を伴い故郷のメキシコへと向かう。
そのころ日本では、聾唖者で女子高生の娘チエコ(菊地凛子)と2人暮らしのヤスジロー(役所広司)の前に刑事が現れ、銃について尋ねるのだった。

映画『バベル』作品情報

バベル(PG12)

原題:Babel
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本:ギジェルモ・アリアガ
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊地凛子、二階堂智、アドリアナ・バラッザ、エル・ファニング、ネイサン・ギャンブル、マイケル・ペーニャ ほか
製作国:アメリカ
製作年:2006年
上映時間:142分

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