TVシリーズの最高勝率26.4%を誇る「あぶない刑事」シリーズ。ドラマ放送開始から38年、前作『さらば あぶない刑事』から8年が経ち、このほど『帰ってきた あぶない刑事』が公開される。本作で変わらず健在な姿を見せたタカ役の舘ひろしとユージ役の柴田恭兵に作品への思いを語ってもらった。
「8年ぶりっていう感じはしないね」(舘)
「年は取ったけど、いい年の取り方してる」(柴田)
舘ひろし「前回の『さらば』で終わったつもりだったけども、今回話を聞いてやっぱり嬉しかったですね。驚きよりも恭サマと一緒に仕事ができるということ自体がとても嬉しかったです」
柴田恭兵「『さらば』って言っておいて帰ってくるってどうなのって思ったけれど(笑)、今回は娘かもしれない女性が登場するって聞いて、ユージが今まであんまり見せたことのない表情や思いが表現できると思ってワクワクしました」
舘「8年ぶりっていう感じはしないね」
柴田「うん、まったくしない。みんなそれなりに年は取ったけど、いい年の取り方をしているなって思いました」
舘「オンコ(浅野温子)もね。迫力が増したというのかな。登場するだけでパワーが溢れてる」
柴田「舘さんもすごいよ。手放しでバイクに乗って銃を構えるんだから。簡単に見えるかもしれないけど、難しいテクニックですよ。車の上にバイクを乗っけて撮影していると思ってらっしゃる方もいると思うんですけど、 本当に舘さんが乗ってるんですからね」
舘「いや僕はただ乗ってるだけだから(笑)。恭サマこそ自分で走ってアクションやってすごいよ」
柴田「別にすごくはないけど、翌日は筋肉痛になったね(笑)」
舘「やっぱり『あぶ刑事』はユージがいてこそだと思うんですよ。僕は土台を担っていると思ってて、その上でユージが好きにやっているのを見られるからこそ面白いって思います」
柴田「舘さんがどっしりと構えていてくれるから僕がいくらうろちょろしてもびくともしないんですよね。僕は賑やかしのシーンこそ「あぶ刑事」では大事だと思っていて、ストーリー上重要でなくても賑やかしのニュアンスにこそ面白さが詰まってるんじゃないかな」
舘「恭サマは繊細なところでお芝居していると思う」
柴田「いや、舘さんもだよ。以前の劇場版で犯人にやられるのはどっちかをコイントスで決めるシーンがあったんですけど、台本ではコイントスで僕が負けて終わりなんだけど、舘さんがもう1回やろって駄々こねるんですよ。こういう遊びや優しさがグッとくるんですよね」
舘「それまでの刑事ドラマって悲壮感があって重かったけど、『あぶ刑事』はいい意味で軽くて明るいところが魅力で、そこがウケたんじゃないかと思ってます。放送第1話目の恭サマの手錠のかけ方からして違う。スタイリッシュなんですよ」
柴田「ちょっと笑えてダンディーでセクシーな刑事たちが出てくる刑事ドラマだね」
舘「このコンビの距離感も大切なんだよね」
柴田「お互いがお互いのことを絶対守るぞ、命かけてるぞっていう絆がある。そういう空気感も楽しんでもらえたら嬉しいですね」
HIROSHI TACHI
1950年3月31日生まれ。
1976年、映画『暴力教室』で俳優デビューを果たす。ドラマ「西部警察」をきっかけに石原プロに入社し、「あぶない刑事」でブレイク。『終わった人』で第42回モントリオール世界映画祭最優秀男優賞を獲得。主な出演作に『アルキメデスの大戦』『ゴールデンカムイ』がある。
KYOUHEI SHIBATA
1951年8月18日生まれ。
1975年、劇団「東京キッドブラザース」に入団し、キャリアを築く。86年「あぶない刑事」でブレイクを果たし、その後も「はみだし刑事情熱系」「ハゲタカ」などのドラマシリーズで人気を博す。主な出演作は『集団左遷』『半落ち』『北のカナリアたち』など。
Photo:平野司 Text:入江奈々
Styling:中村抽里(舘ひろし)、古舘謙介(柴田恭兵)/Hair&Make:岩淵賀世(舘ひろし)、澤田久美子(柴田恭兵)
舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、土屋太鳳
監督:原廣利 脚本:大川俊道 岡芳郎
製作プロダクション:セントラル・アーツ
ドラマ放映開始から38年、劇場版最新作から8年。昭和・平成・令和、3つの時代を超える“最強のバディムービー”大復活。
(C)2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会