50年代のLAの裏側を描いたフィルム・ノワールの名作と名高い『L.A.コンフィデンシャル』

1997年の作品だが、フィルム・ノワールとしていまだに色あせることなく名作として語り継がれる『L.A.コンフィデンシャル』。
ジェイムズ・エルロイによる『ブラックダリア』を第1作とする“LA4部作”の一作を、カーティス・ハンソン監督がメガホンを取って実写映画化している。
個性的なキャストたちが展開する緻密な人間関係にも注目したい。

あらすじ

ダウンタウンで起きた惨殺事件の裏には…!

1953年末、ダウンタウンのカフェで元刑事を含めた6人の男女が惨殺された。
ロス市警の捜査から、有名女優に顔を似せた高級娼婦たちがウリの秘密売春組織“白ユリの館”の存在が浮上する。
熱血刑事のバドは娼婦のリン接触するうちに、やがて恋に落ちてしまう。
一方、バドの荒々しい捜査が気に入らない野心家のエド警部補は、刑事ドラマのアドバイザーを務める俗物ベテラン刑事ジャックの協力で独自捜査を進めていくが…。

見どころ

実力派キャスト、キム・ベイシンガーがアカデミー助演女優賞獲得

“コンフィデンシャル”の意味は「公開しないこと」「機密であること」などで、本作も50年代のLAに潜む暗部を描いている。
終戦から10年も経っていないLAはまだ混沌とした戦争の名残があり、警察内部からも腐敗していた空気を感じ取ることができる。
それぞれ個性ある刑事をケヴィン・スペイシー、ラッセル・クロウ、ガイ・ピアースら魅力あふれるキャストが熱演。
謎の高級娼婦を演じたキム・ベイシンガーは、アカデミー助演女優賞を受賞している。

相関図必須!個性的な刑事3人を中心に人間関係が複雑に絡む

メインキャラクターは熱血刑事のバド、野心家のエド刑事、そして汚職にも手を染めるベテラン刑事のジャックの3人。
そして、そこに警察内部はもちろん、検事や娼婦、マフィアなども複数絡んでくるので漫然と見ていると混乱してしまうかもしれない。
相関図などを手にしながら集中して見ることをおすすめしたい。

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