映画『ビルド・ア・ガール』女子高生がパワフルに生きる青春コメディ！

10月22日（金）公開の映画『ビルド・ア・ガール』は、イギリスの田舎で暮らす冴えない女子高生が90年代のイギリスで音楽ライターとして大奮闘する青春エンパワーメントムービー！主演は大注目女優のビーニー・フェルドスタイン。

失敗しながら自分をつくる女子高生

がむしゃらに突き進む姿が勇気をくれる

映画『ビルド・ア・ガール』の主人公は、イギリスの田舎に住む冴えない女子高生のジョアンナ・モリガン。想像力が豊かで文章を書く才能があったジョアンナは目立たない地味な存在で、学校ではほとんど1人で過ごしていた。ジョアンナの話し相手は家族と、ジョアンナの部屋に貼られたスクラップに映る人物たちだ。もちろん、壁に貼られた人たちが話をするはずもないのだが、ジョアンナは彼ら・彼女らと流ちょうに会話ができる。あるときジョアンナは、自分がつくった詩をTVで披露することになる。しかし緊張で大失敗してしまい、放送日の翌日からは学校でからかわれてしまうのだった。そんななか、兄・クリッシーからのアドバイスで、ロック誌のライターに応募することに。そこからジョアンナの運命はガラリと変わり、失敗と成功を繰り返しながら自分の将来をパワフルに切り開いていく、という物語だ。時に失敗をして周りの人々を傷つけたり、自分を見失ったりしながらも、若いパワーで自分を作り上げていく姿は勇気を与えてくれる。

主人公のジョアンナを演じたのは、大注目女優のビーニー・フェルドスタイン。今年28歳になるビーニーだが、違和感なく高校生のジョアンナをエネルギッシュに演じきった。監督のギェドロイツは、「ちょうどキャスティングをしている時に公開されたグレタ・ガーウィグ監督の『レディ・バード』（2017）で、ビーニーは主人公の親友を演じていた。映画を観ても彼女に釘付けだったわ。早速スカイプで連絡を取ったの。」とビーニーをキャスティングした経緯を振り返る。また、ビーニーは田舎に住むジョアンナの喋り方をマスターするために、原作者であるキャトリン・モランの地元でアルバイトをして方言を習得したそうだ。

ビーニー・フェルドスタイン（ジョアンナ・モリガン）
1993年6月24日生まれ。グレタ・ガーウィグ監督作品『レディ・バード』（2017）への出演で注目された、アメリカの新進女優。同作品はゴールデングローブ賞を受賞し、アカデミー賞候補にもなったほか、フェルドスタインをはじめとするキャスト全体が、第24回全米映画俳優協会賞ベスト・アンサンブル賞にノミネートされた。『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』（2019）ではケイトリン・デヴァーとともに主演を務めた。大ヒットミュージカル「ハロー、ドリー！」（2017）で大御所ベット・ミドラーを相手にミニー・フェイを演じ、ブロードウェイデビュー。その年デビューした中でもっとも優れた3人の女優に贈られるリリー賞新人賞を受賞した。 ジェマイン・クレメントとタイカ・ワイティティ脚本によるカルト的人気を誇る映画をテレビドラマ化した「シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア」（2019）や実在の事件を基にした「アメリカン・クライム・ストーリー」の新シリーズ等話題のドラマにも多数出演。

ほぼ実話！原作はキャトリン・モランの半自伝的小説

『HOW TO BUILD A GIRL』を映画化

イギリスの人気コラムニストで、ベストセラー作家でもあるキャトリン・モランが、2014年に発表した半自伝的小説『HOW TO BUILD A GIRL』が本作の原作である。『ブリジット・ジョーンズの日記』（2001）や『レ・ミゼラブル』（2011）などを製作したデブラ・ヘイワードと、『ウォルト・ディズニーの約束』（2013）などを手掛けてきたアリソン・オーウェンは「私たちの好みにパーフェクトでハマった」と口をそろえる。脚本は原作者のキャトリン・モラン自身が共同制作者たちとともに手掛けた。映画用の脚色を施しながらも、本質のメッセージを損なわず、思春期の少女の心の旅を描いていくため、執筆にはなんと2年もかけたそうだ。
またモランは、本作の監督が女性であることを喜び、「もし男性の監督だったら、生理とかセックスシーンのイメージとか、一から説明しないといけないじゃない。ガールズトークの言語を、いちいち翻訳して伝えないといけないわけ。女性の監督ならそんな手間はいらないしね。」とコメントしている。

実力派キャストたちが出演

アルフィー・アレン、エマ・トンプソンなど

ジョアンナの良き理解者で、ミュージシャンとしての成功を夢見続ける父・パットを演じたのはパディ・コンシダイン。『24アワー・パーティ・ピープル』（2002）や『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン！』（2007）など多数の人気出演作があり、また監督・脚本家としての評価も高い。母・アンジーは、『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』（2016）にも出演していたサラ・ソルマーニ。子育てに忙しいリアルな母親を飾らずに表現した。そして兄・クリッシーを演じたのはローリー・キナストン。『イングランド・イズ・マイン モリッシー、はじまりの物語』（2017）にも出演していた注目の新星である。
そして、ジョアンナが恋をするロック・スターのジョン・カイトを演じたのはアルフィー・アレン。ドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」（2011～2019）のシオン・グレイジョイ役で絶大な人気を博した彼が、どこか陰のあるミュージシャンをセクシーに演じる。
また、本作にはオスカー女優のエマ・トンプソンの姿もある。出演シーンは少ないものの、ジョアンナを作家の道に導く出版・編集のボスとしてサプライズ的に出演している。

映画『ビルド・ア・ガール』あらすじ

いい子じゃお金を稼げない！ 辛口音楽ライター“ドリー・ワイルド”爆誕！

1993年、イギリス郊外に家族7人で暮らすジョアンナは、底なしの想像力と文才に長けた16歳の高校生。だが学校では冴えない子扱い。そんな悶々とした日々を変えたい彼女は、大手音楽情報誌「D&ME」のライターに応募。単身で大都会ロンドンへ乗り込み、仕事を手に入れることに成功する。だが取材で出会ったロック・スターのジョンに夢中になってしまい、冷静な記事を書けずに大失敗。編集部のアドバイスにより“嫌われ者”の辛口批評家として再び音楽業界に返り咲くジョアンナ。過激な毒舌記事を書きまくる“ドリー・ワイルド”へと変身した彼女の人気が爆発するが、徐々に自分の心を見失っていき……。