映画、ドラマ、CM、舞台…と、さまざまな分野で活躍する中村倫也。
そんな彼が、曜日ごとに人格が変わる多重人格者という難役に挑み、『星ガ丘ワンダーランド』以来、実に4年ぶりとなる主演を務めた映画が『水曜日が消えた』です。
あらすじ
事故により解離性同一性障害を患ったことで、曜日ごとに人格が入れ替わり、ひとつの身体をシェアしている“僕”。
とりわけ地味で退屈な通称“火曜日”は、他の曜日から損な役
回りを押し付けられてばかり。
単調な1日を終え、1週間後に備えて眠るだけの生活を過ごしていたが、変化は突然やってきた。
朝、目が覚めると水曜日になっていたのだ。
いまいち状況が把握できない“火曜日”だが、趣味の読書を楽しむべく、意気揚々と図書館へと向かう。
初めて訪れたその場所で、司書の瑞野に「いつもと雰囲気が違いますね」と声をかけられたことで彼女に一目惚れをした“火曜日”は、なんとか話の辻褄を合わせるが…。
これまでできなかった当たり前の日常を謳歌する“火曜日”だったが、異変は少しずつ彼に忍び寄っていた。
本作のテーマとなる「多重人格」とは?
解離性同一性障害(多重人格症)とは、一人の人間の中に全く別の性別、性格、記憶などをもつ複数の人格が現れる神経症。
かつて多重人格症と呼ばれた神経症で、子供の時代に適応能力を遥かに超えた激しい苦痛や体験(児童虐待の場合が多い)による心的外傷(トラウマ)などによって一人の人間の中に全く別の人格(自我同一性)が複数存在するようになることをさします。
出典:厚生労働省「e-ヘルスネット」より一部抜粋
色んな中村倫也を堪能して
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優・中村倫也ですが、今回の役どころは、ひとつの肉体に7つの人格が同居し、曜日ごとに入れ替わる男性。
個性がまったく異なる7人のキャラクターを、さまざま分野で活躍する中村倫也ならではの確かな演技力で魅力的に表現しています。
かっこいい中村倫也はもちろん、かわいい、地味、変人などなど…、とにかく色んな中村倫也が堪能できるのが『水曜日が消えた』の魅力のひとつ。
ぜひ、色んな顔の中村倫也を堪能してみてください。
メガホンをとるのは監督デビューの吉野耕平
監督は第16回釜山国際映画祭・ショートフィルムスペシャルメンション部門を受賞した吉野耕平。
プロジェクト「映像作家100人 2019」にも選ばれ、次世代を担う注目のクリエイターです。
これまで短編、CM、PVなどを手掛けていた吉野監督にとっては、『水曜日が消えた』が自身のキャリアの中で初の長編作品。
そんな吉野監督ですが、『水曜日が消えた』では自ら脚本・VFXも担当し、彼にしか作り出せない未体験の映像を見事に作り上げています。