ヒット作『糸』や『火花』の菅田将暉と『紙の月』や『宮本から君へ』の池松壮亮が共演したクスッと笑えるコメディ『セトウツミ』。カロリー高い大作よりもライトタッチなものを気軽に見たい気分のときにおすすめしたい。章ごとに分かれているから、一気に見なくても良いところもポイントだ。
放課後の河原で繰り広げる会話劇が可笑しい
此元和津也原作による同名少年漫画を劇場実写化。男子高校生2人を描いているが、学校のシーンはほとんどなくメインとなる舞台は放課後の河原で、会話劇が繰り広げられる。テレビドラマシリーズ化もされたが、キャストを一新して映画化された。
瀬戸と内海は毎日河原で暇つぶしをして…
高校2年の瀬戸はツンツンとした髪型が特徴で先輩ヤンキーからは目をつけられているが、ちょっと天然なところのあるおバカな男子。サッカー部を辞めて放課後は河原で暇をつぶしている。同級生の内海は眼鏡をかけたクール系の男子で、河原で塾に行くまでの時間をつぶしている。2人ともこれといった目的はなく、今日も他愛もないことをしゃべっていて…。
まったりとしたやりとりがジワっと笑える
同じグループでいつもつるんでいそうなタイプ、というわけではない瀬戸と内海。同じ属性ではない2人なのに、実は相性がいいところが面白い。テンポのいい掛け合いをテンション高く繰り広げるのではなく、まったりとした話の流れながら絶妙なつっこみや返しを入れつつ進んでいくやりとりにジワっと笑いがこみ上げてくる。