新型コロナ感染拡大で世界が再注目した『コンテイジョン』&悪のウイルスと戦う映画たち

 新型コロナウイルスの感染拡大によって世界中の人々が不自由な生活を強いられているなかで、 人類とウイルスとの戦いを描いた映画が密かに注目を集めています。
「現在の社会を予言している」と評判の『コンテイジョン』のほか、今だから心して観たい映画を紹介します。

『コンテイジョン』(2011年)

『コンテイジョン』は、『オーシャンズ11』などの監督で知られるスティーヴン・ソダーバーグが得意の緊張感あふれる演出で新型ウイルスによるパニックを描いた作品。デマの拡散や医療崩壊など、いま現在の世界情勢をピタリと言い当てているような生々しい描写が見直されています。「人は1日に2000回顔を触る」ことや、1人の患者が何人に感染を広げる可能性があるかを指す「R0(基本再生産数)」の解説など、今回の騒動で広く知られたトピックが重要な要素として登場していることからも本作の先見性が感じられます。
 現在の深刻な世界情勢を受け、ウイルス発生源の調査をする専門家を演じたケイト・ウィンスレットら、本作のキャストが手洗いなどの対策を訴える公共広告も作られています。

『感染列島』(2009年)

 豚インフルエンザの流行が起こった2009年、流行の数か月前に公開され、すでに大きな話題となっていたのが『感染列島』。救命救急に務める医者を妻夫木聡が、WHO(世界保健機関)の職員を檀れいが演じ、新型インフルエンザの感染パニックを描いています。混乱を極める医療現場のシーンもさることながら、ちょっとした咳でウイルスが拡散していくさまをわかりやすく見せていく飛沫感染の演出も決して大げさなものではありません。

『アウトブレイク』(1995年)

『アウトブレイク』では、当時アフリカ大陸の諸国で大きな問題になっていた「エボラ出血熱」に似た症状をもたらすウイルスが、ペットとして輸入されたサルを通じてアメリカに上陸。ダスティン・ホフマンが演じる米軍所属の軍医が、街ごと焼き払ってウイルスの存在を隠そうとする勢力と戦うサスペンスも見ものです。

『細菌列島』(2009年)

 最後はコメディ映画です。『感染列島』のヒットに便乗した低予算作品『細菌列島』では、罹ってしまったら最後、アジアの独裁国家「キタ国」の将軍様の顔になって死んでしまう、 致死率100%のとんでもないウイルスが流行してしまいます。人類を救うために立ち上がるのは、日本で遊んで暮らしていた「将軍様の息子」
 キャストは竹中直人佐藤二朗、そしてなぜか日本に乗り込んでくるCIAのスパイ役のジローラモなど、こちらも豪華キャスト。このどうしようもない毎日を元気に笑い飛ばしましょう。

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