今回は音を利用して狩りをするモンスター・ベスプが魅力的なNetflix映画『ザ・サイレンス 闇のハンター』よりピックアップ。突如現れたのは残虐なハンター。音を出せば殺される…2019年よりNetflixで配信中の本作のあらすじや一部ネタバレを含みつつ、モンスターメインでご紹介していきます。
【はじめに】Netflix映画『ザ・サイレンス 闇のハンター』とは
人類を突如襲ったのは生きたまま食べられる恐怖と数の暴力
今回ご紹介する作品、『ザ・サイレンス 闇のハンター』は2019年よりNetflixで配信されているサスペンス映画。
見どころとしては、無数のモンスターの恐怖、人間の恐怖、そして家族愛など要素たっぷりに緊迫したサバイバル模様を描いた隠れた良作。
主人公は事故で耳が聞こえなくなってしまったアリー(キーナン・シプカ)で、主な登場人物は彼女の家族たち。父親役はスタンリー・トゥッチ、母親役はミランダ・オットーが演じ、キャスト面もいい感じです。
【モンスター】No.7『ザ・サイレンス 闇のハンター』
奴らは音を聞き静かに現れ生きたまま獲物を食らう最強のハンター
『ザ・サイレンス 闇のハンター』に登場するモンスターとは?
モンスターの特徴・通称はベスプ
ベースは大型のコウモリのような大きさで、目は見えず音を使って獲物を狩るハンター。後頭部は少し後ろに伸びていて、体毛もほとんどない奇妙な見た目ですがおそらく空気抵抗を下げるためのもの。ただ、この見た目が良い感じに不気味で『クワイエット・プレイス』さながらに音を出したら危険という設定も、本作の緊張感を盛り上げてくれます。そして、「音を聞いて狩る」都合上、基本的に生きたまま対象を食べます。しかも無数で。あっという間に肉も臓器もなくなっていく、しかも生きたまま。絶対に味わいたくないし遭遇したくないモンスターです。そして、狂った人間にも…。
物語の補足としては、『ザ・サイレンス 闇のハンター』の舞台はまだモンスターが発生した直後、ということでそこまで厳密に音を出してはいけないという状態ではないので、ベスプが近くにいなければギリギリ電子機器も使えるような世界観です。
成長方法(※ネタバレ注意)
物語の中盤、終盤で明らかになるので、ネタバレ注意です。
獲物の死体に卵を産み付けて放置型のタイプ。ただ、人間が見つけた時がそうなっているだけで生きたまま産み付ける(動けないようにしておく)→栄養を卵に吸わせる→孵化。の可能性も高め。ただし、このベスプの発生源はとある洞窟の奥地なので上記の繁殖方法だと彼らの武器のひとつである「無数」にはならないので、本来の繁殖方法とは違う可能性もあります。そして、堅い卵殻がないのも大きな特徴。すぐ孵化するためか、カルシウムを使用できないからか(骨などは食べられない可能性)、一回に産み付ける量はそこまで多くはないですが(6-8個くらい?)、この辺り続編が出た際とかに補填してくれると嬉しいですね。
Netflix映画『ザ・サイレンス 闇のハンター』の魅力
本作はモンスター発生の直後が舞台のお話なので、規模感的にちょっと物足りなく感じる人もいるかもです。が、ベスプの習性や怖さ、主人公を取り巻く家族模様、そしてラストシーンへの展開と、無理なく面白いので筆者的にはおすすめ。スタンリー・トゥッチが好きというものもありますが(笑)。また、モンスター好きからするとこのベスプの造形も結構好き。洞窟暮らしなのに対空特化で成長している所を見ると元は外で暮らしていたんじゃないか? とか、卵殻のない繁殖方法をとりつつ獲物に産み付ける目的はなんだろうとか、色々考える余地があるのもグッド。続編が密かに楽しみな作品でもありますね。
【最後に】音を出しちゃいけない系の緊張感がたまらない
今回は少し前に配信された作品をご紹介してきましたが、本作は気軽に楽しめるサスペンスものなので「グロすぎるのはちょっと…」という方にもおすすめ。
そういえばコウモリも音(正確には超音波、俗にいうエコーロケーションですね。まぁ、コウモリと言っても昆虫食か血を飲むか果物を食べるかでそれぞれ違うので、ベスプは似ているくらいの認識で大丈夫です)を利用して狩りをする生きものですが、目はしっかりあるんですよね(結構つぶらな瞳が)。その点、本作のベスプはほとんど退化? している感じなので、その経緯とかもどっかで明らかになるとより面白そう。それとも『エイリアン』みたいに頭の中に目がある感じでしょうか…? モンスターものはこうやって色々考察しながら視聴できるのでハマっちゃうんですよね~。
Netflixにて独占配信中
監督:ジョン・R・レオネッティ
出演:スタンリー・トゥッチ、キーナン・シプカ、ミランダ・オットー ほか
シリーズ作品:なし
どこで見れる?:Netflixで視聴可能! 加入者は是非