莫大な金塊をめぐる三つ巴バトルを描く映画『ゴールデンカムイ』で山田杏奈がアイヌの少女を体現!

野田サトルによる累計発行部数2600万部突破の人気コミックを実写映画化した『ゴールデンカムイ』。明治末期の北海道を舞台に、アイヌ民族の莫大な埋蔵金をめぐる三つ巴バトルが壮大なスケールで活写される。主人公の杉元を山﨑賢人が演じ、眞栄田郷敦、矢本悠馬、玉木宏、舘ひろしら豪華キャストが集結する本作で、父親の仇を討つため、杉元と行動を共にするアイヌの少女アシㇼパを体現した山田杏奈に役への想いや撮影について語ってもらった。

『ゴールデンカムイ』に参加することが決まった感想

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「少女という設定でも無理に幼く演じようとは思っていなかったです」

今回のお話をいただいてから原作コミックを読んだのですが、なぜもっと早く読まなかったんだろうと思うくらい面白かったです。この壮大な物語が実写化されて、どれだけ迫力ある映像になるんだろうと台本の段階からワクワクしましたし、演じるのがすごく楽しみでした。

大人気キャラクターであるアシㇼパを演じるということでプレッシャーはもちろんあります。でも「私でいく」と言っていただいたからには頑張ろうという気持ちになったと同時に、しっかりやらなきゃなと身の引き締まる思いでした。

身の回りの役立つもの、力の及ばないものすべてを“カムイ(神)”として敬うという概念があって、アシㇼパの中にもそれがしっかり根付いています。彼女は大自然の中で生き抜くためのさまざまな方法を知っていて、肝が据わっていて芯のある女性。年齢的には少女と書かれているんですが、無理に幼く演じようとは思っていなかったです。

アシㇼパを演じるにあたっての役作りについて

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「アシㇼパのアイヌとしてのルーツが垣間見えるような所作を大切にしました」

食事のシーンでは「ヒンナヒンナ」と言いながら感謝する所作がありますが、アシㇼパのアイヌとしてのルーツが垣間見えるところなので大切に。とは言いつつ代表的なセリフでもあるので、最初に発した時は「ついに来た~」と心の中で盛り上がっちゃいました。他のアクションシーンとのバランスのとり方も悩みどころでしたが、とにかく彼女の特徴でもある“変顔”をどうしようかなと。作品全体の中でもすごく考えて、一番難しいと思った演技でした。

身体的な役作りとしてはアクションの訓練や弓の訓練、馬に乗る訓練などいろいろと。撮影中も含めて3ケ月間くらいみっちりと練習しました。運動が本当に苦手なので試行錯誤しながらのアクションシーンでしたが、撮影技術のおかげか、初号試写を観た時はめちゃくちゃかっこ良いシーンになっていたので安心しました。

北海道ロケと山﨑賢人との共演について

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「山﨑さんが常にいい作品を作ろうと考えられているのが伝わりました」

冬場に行われた北海道ロケは、衣装も温かったですし暑いより寒い方が得意というのもあって、とっても楽しかったです。杉元役の山﨑さんとはこれほど長期間お芝居をご一緒させていただくのは初めてでしたが、普段はほわほわされているのが、お芝居となると監督にシーンの解釈についてしっかり意見を言っていたのが印象的な方。常にいい作品を作ろうと考えているのが伝わりましたし、監督とも和やかな雰囲気でお話しされていて、とても信頼できる座長でした。

杉元とアシリパの関係性は一言で言えばバディです。二人の間にあるのは恋愛感情ではなく、お互いを必要とし、心から信頼しているからこそ。久保監督は「アシㇼパはお父さんの姿を杉元に重ねて見ている」とおっしゃっていましたが、それは父性を感じるというわけではなくて、自分を形成している一部である父の記憶につながる姿を見たから。そのことが強い絆で結ばれる要因になったのかなと思います。

観るのを楽しみにしていた“かっこいい”シーン

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「刀を手に馬で駆けていく舘さんがめちゃくちゃかっこ良かったです」

観客として観るのを楽しみにしていたのは舘さん扮する土方歳三が、愛刀「和泉守兼定」を取り戻しにくるシーン。刀を手に馬で駆けていく舘さんがめちゃくちゃかっこ良かったです(笑)。

そして玉木宏さんが演じた鶴見中尉とのアクションシーンは本当に迫力がすごかったですね。完成した映像を観ると、思っていた以上に緊迫感を持ったシーンになっていて、こちらもすごくかっこ良いと思いました。

『ゴールデンカムイ』には、濃いキャラクターはもちろん、様々な要素がバランスよく入っていて、夢中にさせられる魅力が詰まっています。観ていてテンションが上がる作品になっていますので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです。

ANNA YAMADA
2001年1月8日生まれ。
2011年に芸能界入りし、2013年のドラマ「刑事のまなざし」で女優デビュー。『ミスミソウ』(’18年)で映画初主演を飾り、『小さな恋のうた』(’19年)で第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。近年は第15回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞した主演作『山女』(’23年)、初舞台「夏の砂の上」、ドラマ「ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~」などに出演し、活躍の幅を広げている。

Photo:菅慎一 Text:足立美由紀 Styling:髙橋美咲(Sadalsuud) Hair&Make:菅長ふみ

明治時代末期。元兵士の杉元佐一(山﨑賢人)は偶然、アイヌ民族から強奪された莫大な金塊の存在を知る。父の仇討ちを誓うアイヌの少女・アシパ(山田杏奈)と行動を共にするが、他の勢力も金塊を狙い動き始めていた…。雄大な北の大地を舞台に、アイヌ埋蔵金争奪サバイバル・バトルが始まるッ!!!!
監督:久保茂昭
出演:山﨑賢人、山田杏奈ほか
●2024年1月19日(金)全国ロードショー

©野田サトル/集英社 ©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

(情報は公開時点のものです)

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