ウォルト・ディズニーが惚れ込み、 P.L.トラヴァースの小説を基に映画化した映画が1964年に劇場公開された。それから55年。人々を魅了したナニー(乳母)が 、再びスクリーンに戻ってきた。今回はその“吹き替え版”の魅力に焦点を当ててみました。
「メリー・ポピンズ リターンズ」とは
2019年に日本公開された「メリー・ポピンズ リターンズ」は、1964年の第1作から20年後の世界を描く。時は大恐慌時代のロンドン。前作ではバンクス家の子どもたちは大人に成長していた。
長男のマイケルは祖父や父と同じ銀行の仕事に就いていたが、家に金銭的余裕はない。さらに妻を亡くしてから家の中は荒れ放題。
そんな彼の前に、あの「ほぼ完璧な魔法使い」が 風に乗ってやってきた…。
豪華キャストが勢揃い
ミュージカルファン的に本作の“胸アツ”なポイントをいくつかご紹介。
前作のジュリー・アンドリュースからメリー・ポピンズ役を引き継いだのは、「プラダを着た悪魔」(06)や「クワイエット・プレイス」(18)で有名なエミリー・ブラント。華麗なダンスと歌声を「メリー・ポピンズ リターンズ」でも披露しました。
相棒の街灯点灯夫・ジャック役にはリン=マニュエル・ミランダ。ミュージカル「ハミルトン」の脚本・作曲・作詞・主演を務めた多才な俳優です。ディズニー・アニメーション「モアナと伝説の海」の作曲としても有名ですね。
忘れてはならないのは、大女優メリル・ストリープ 。代表作の映画「マンマ・ミーア!」母親ドナ役のイメージが強いですが、今回はメリー・ポピンズのまたいとこで修理屋のトプシーをコミカルに演じています。
ファンも納得の吹き替え版
実は「メリー・ポピンズ」は、2018年にミュージカル版が上演されていました。その日本初演とキャストして主役に抜擢されたのが、シンガーソングライターの平原綾香。「ビューティフル」「ラブ・ネバ―・ダイ」など 、近年ミュージカルでの目覚ましい活躍をしています。その高い歌唱力を生かしたパフォーマンスで観客を魅了。今回の「リターンズ」でもメリー・ポピンズ役を再び演じることになり、驚き喜んだ方も多いのではないでしょうか。
脇を固める豪華ミュージカル俳優陣にも注目。ジャック役の岸祐二は、「レ・ミゼラブル」でアンジョルラスとジャベールの2役を経験した実力者なんです。
マイケルの姉・ジェーン役には堀内敬子。映画やドラマで見かけることが多いですが、かつて劇団四季で多くのヒロインを務めていました。2020年にも出演予定の舞台がいくつか控えています。
トプシー役には 「レ・ミゼラブル」のエポニーヌ役で伝説的な存在となった島田歌穂。彼女も日本初演「メリー・ポピンズ」に、 バードウーマン/ミス・アンドリューの2役で出演していました。
ご覧の通り、ミュージカルの第一線で活躍する人ばかり。舞台ができそうなくらい、気合の入ったキャスティングなんです!
ひとつで二度おいしい「メリーポピンズ リターンズ」をぜひ味わってください。
メリー・ポピンズ リターンズ
[吹]2020年5月17日 後10.45~深1.00
( 情報は記事公開時点の内容です )