世界に名をとどろかせるアクションスターであるシルベスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガー。
キャリアを比較されることも頻繁にあったライバルでもある二人が『エクスペンダブルズ2 』での本格共演を経て、コンビ役としてW主演を果たしたのが映画『大脱出』です。
公開当時二人とも60歳を超えていたにも関わらず、体を張った激しいアクションで観客の度肝を抜いた『大脱出』の見どころを紹介します。
あらすじ
自ら収監された上で刑務所の盲点を付いて脱獄する、セキュリティ・コンサルタントのレイ・ブレスリン（シルベスター・スタローン）は、CIAからやってきたジェシカから新たな依頼を受ける。
それは、連邦政府が極秘に支援している絶対に脱出不可能とされる非合法の監獄からの脱出であり、通常の2倍の報酬が支払われる危険な依頼だった。
依頼を承諾し、ポルトスの偽名を与えられたレイだったが、謎の男たちに拉致同然に連れて行かれ、今まで見たことがない造りの監獄に閉じ込められてしまう。
危険を感じたレイは、事前に伝えられていた計画中止のサインを所長のホブスに伝えるが、彼は知らないと言い張り、騙されたことを知る…。
脱獄を決意したレイが監獄の様子を観察していると、ロットマイヤー（アーノルド・シュワルツェネッガー）と名乗る男が話しかけてきた。
最初は冷たくあしらうレイだったが、ロットマイヤーは世界を股にかける義賊マンハイムの部下であることを明かし、脱獄準備のための無茶な頼みも引き受ける。
ロットマイヤーを信用したレイは、脱獄のために彼と協力することを約束するのだった。
しのぎを削ってきたスタローンとシュワルツェネッガーの共演に心が躍る！
『大脱出』の一番の魅力は何か？と聞かれたら、「シルベスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーがタッグを組んでいること」を一番にあげる人も少なくないのではないでしょうか。
かく言う筆者もその一人であり、そもそも『大脱出』を見るきっかけがそこでした。
スタローンとシュワルツェネッガーといえば、ともにアクションスターとして頻繁に比較されてきた過去をもち、時には牽制しあうライバルとして、時には互いを認める親友として関係性を築いてきた二人。
そんな彼らのW主演作である以上、たとえ60歳を超えていようが、激しいアクション満載の映画になっていることは言うまでもありません。
二人が協力するアクションは決して多くないのですが、それだけに、乱闘シーンなどで互いを助け合うプレーがあると心が躍ってしまうのがニクイところ。
また、主に会話シーンで垣間見える二人の渋さあふれる演技も見どころです。
スタローンが魅せる知恵と肉体を駆使した脱出劇
シルベスター・スタローンが演じるレイ（ポルトス）は、脱獄のプロという奇抜な設定の持ち主。
イントロダクションでは、一見不可能にも思える監獄からで見事な脱獄技を披露し、一気に作品の世界感に引き込んでくれます。
そんなレイに、自らの脱獄知識を詰め込んだ本を参考に作り上げられた監獄に閉じ込められるという最大の試練が訪れます。
まるで自分の知識と戦っているかのような監獄に対し、後述するロットマイヤーのアシストを頼りながら攻略していくことになるレイ。
看守たちの執拗な嫌がらせや所長のホブスによる処罰に心折れそうになりながらも、諦めずに知恵と肉体を駆使して立ち向かっていく姿には惚れ惚れすること間違いなし。
他の作品とは一線を画す手に汗握る演出やスリリングな展開の数々で、私たちを楽しませてくれます。
シュワルツェネッガーにキツイ拷問が襲い掛かる…!?
アーノルド・シュワルツェネッガー演じるロットマイヤーは脱獄のためにレイの無茶な依頼を度々引き受けることになります。
しかし、その内容はというと、他の囚人たちと殴りあいになったり、危険な独房に閉じ込められたりといった、自らを危険にさらす依頼ばかり…。
さらに、監獄の所長ホブスからは義賊マンハイムの居場所を吐くように脅されており、手段を選ばないホブスによって水責めまでくらってしまうという過酷っぷり。
それでも決して投げ出すことなくレイに協力し続けるロットマイヤーの献身には、拍手を送らずにはいられません。
ついつい脱獄の手段を考えるレイが目立ちがちですが、ロットマイヤーの名アシストも『大脱出』の立派な魅力のひとつ。
W主演と銘打たれる理由は、ロットマイヤーの活躍抜きには『大脱出』を語れないからでしょう。
おわりに
日本では2014年に公開された『大脱出』。
その後はシリーズとなり、2019年3月に『大脱出2』、2019年9月に『大脱出3』と立て続けに公開されました。（アメリカでは2018年に『大脱出2』、2019年に『大脱出3』）
しかし、シルベスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーが共演したのは、残念ながら『大脱出』のみ。
シルベスター・スタローンは主演で続投したものの、相棒はアーノルド・シュワルツェネッガー演じるロットマイヤーではない別の人物に代わっています。
その後のシリーズにももちろん面白さはありますが、2大アクションスターのW主演が見てみたい！という方は、ぜひ『大脱出』でお楽しみください。
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（情報は記事公開時点のものです）
