e87d7626fa739b4b1a37aaea6e954d6c - 駄菓子屋は一種の社交場でいろいろと学ぶことも多かった

YUKI AMAMI 1967年8月8日生まれ。1987年に宝塚歌劇団に入団し、1995年退団 以降も多数の舞台や映像作品に出演。今後 の出演作に、12月8日~世田谷パブリックシア ターにて、舞台「KERA meets CHEKHOV Vol.4/4『桜の園』」、映画『劇場版「緊急取 調室 THE FINAL」』(公開日未定)などが控 える。

全世界累計発行部数1100万部を突破した『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』が実写化。女店主の紅子が店を訪れる客に願いを叶える駄菓子を勧めるふしぎな駄菓子屋を描いている。紅子役を天海祐希、紅子を敵視する“たたりめ堂”の女主人・よどみ役を上白石萌音、銭天堂の噂を生徒たちから聞きつける小学校教師・等々力小太郎役を大橋和也が扮している。3時間の特殊メイクで紅子を好演した天海に演じた苦労や作品の見どころを語ってもらった。

 出演の話を聞いてまず「私でいいんですか?」って思いました。でもすぐに、特殊メイクを使っても私にと声をかけていただいたことは役者として幸せなことですしチャレンジしたいと思い、やらせていただきました。初めて特殊メイクをしたときは、「うちのおばあちゃんに似てる!」って思いましたね(笑)。ただ、自分では笑ってるつもりでもそう見えなかったり、表情を出すのがはじめは難しかったです。
 共演した子役の方たちは汗いっぱいかきながら一生懸命お芝居している姿が愛おしく、つい転ばぬ先の杖でいろいろ言いたくなってしまいました。子どもの役を演じていますが、私は一役者同士として向き合っているので、皆さん感性が豊かで刺激をたくさんもらいました。
 上白石さんは初の悪役とのことで、とても楽しんで演じられているようにお見受けしました。大橋くんはとても腰が低くて誰に対しても笑顔で、お芝居の経験が少ないから勉強したいっておっしゃっていて、たくさんお話をしました。


 自分が出ていないシーンも多く、C Gシーンも沢山あったので、完成した作品は一観客としてとても引き込まれ、私が魅せられたのはよどみゾーンのシーン。おどろおどろしい雰囲気で日本特有のホラーを描ける中田(秀夫)監督らしさがあり素晴らしいなと思いました。銭天堂のお店は見ていて楽しいし、実際にも細かいところまで作り込んであってワクワクしました。
 私は、駄菓子屋は一種の社交場だと思っていて、違う学校の友だちと出会ったり、お店の方と子どもだけの空間で、そこでいろいろと学ぶことも多かったです。駄菓子が大好きで、子どもの頃夕食前に内緒で食べると、駄菓子で口が真っ赤に染まってバレたこともありました(笑)。銭天堂の駄菓子の中で欲しいのは“バイリンガール”。海外に
行ったときに便利ですよね。
 この作品を観てまた駄菓子屋を再認識してもらえると嬉しいし、子どもはもちろん大人の方にも観ていただきたいです。さまざまな登場人物の悩みがあって、紅子が駄菓子を使って背中を押していくようすを楽しんでもらえると思います。

Photo:平野司 Text:入江奈々 Styling:東知代子 Hair&Make:林智子

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©2024 映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』製作委員会

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』

新米教師の小太郎(大橋和也)は、赴任した小学校でふしぎな駄菓子屋の噂を生徒たちから聞く。「銭天堂」というお店で、店主・紅子(天海祐希)が、お客さんにぴったりの駄菓子を選んでくれるという。やがて、駄菓子を買ったらしい人々の様子がおかしくなってしまう。どうやら銭天堂とは別に「たたりめ堂」という駄菓子屋も存在するらしいことに小太郎は気付く。
監督:中田秀夫
出演:天海祐希、大橋和也、伊原六花、上白石萌音他
●12月13日(金)全国公開

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