映画『ウェディング・ハイ』とにかくキャストが楽しそうなハッピーコメディ

篠原涼子、中村倫也、関水渚、向井理など、豪華キャストが共演した『ウェディング・ハイ』は、バカリズム脚本によるウエディングコメディだ。とある結婚式で巻き起こるドタバタやあるあるを面白おかしく描いている。とにかくキャストが楽しそうでハッピーな雰囲気は、自然と観客の口角をあげてくれる。そんな『ウェディング・ハイ』の見どころを紹介。

OLの頂上を目指す永野芽郁主演の映画『地獄の花園』

映画『ウェディング・ハイ』あらすじ

愛と笑いのウェディングパーティー開幕!

結婚式、それは新郎新婦にとって人生最大のイベント。
新郎・彰人(中村倫也)と新婦・遥(関水渚)も、敏腕ウェディングプランナーの中越(篠原涼子)に支えられて幸せな式を迎える、はずだった…。
しかし、スピーチに人生を懸ける新郎の上司・財津(高橋克実)や、財津のスピーチにライバル意識を抱いた新婦の上司・井上(皆川猿時)をはじめ、クセが強い参列者たちの熱すぎる想いが大暴走し、式はとんでもない方向へ。
新郎新婦のため、披露宴スタッフとともに数々の問題を解決しようと中越は奔走するが、そこに花嫁を奪いに来た元カレ・裕也(岩田剛典)や謎の男・澤田(向井理)も現れて…。
果たして絶対にNO!と言わないウェディングプランナーは全ての難題をクリアし、2人に最高の結婚式を贈ることが出来るのか!?

豪華キャストがクセ強キャラを熱演!

ここぞとばかりに魅せるベテランたちに注目

本作のみどころは、何と言ってもキャストたちが楽しそうに演じていることではないだろうか。
新郎・彰人(中村倫也)と新婦・遥(関水渚)の結婚式に現れるのは、誰もかれもクセのある人物たちばかり。
彼らにはそれぞれのドラマがあって、それ故に熱い想いを爆発させて暴走してしまうのだが、キャストたちが楽しそうに全力で演じていることで、きちんと愛すべきキャラクターに仕上がっているのだ。
そんなクセ強キャラたちの中から、何人か紹介していく。

スピーチを頼まれた新郎の上司・財津(高橋克実)は、とあるトラブルで会社や家庭での立場が危うくなっていた人物。
そんな時に彰人からスピーチを頼まれたことで(勝手に)名誉挽回のチャンスを与えてもらったと勘違いしてしまい、最高のスピーチで出席者に笑いを届けようと奮闘する。
哀愁ただようおじさんに高橋克実がピッタリはまっていて、彼が見せる熱の入りようと行動力に笑ってしまう。

一方、そんな財津のスピーチにライバル心をむき出しにしてしまうのが、乾杯の挨拶を頼まれた新婦の上司・井上。
これまでコーラの一気飲みという“安い笑い”でウケをとってきた彼は、財津のスピーチを目の当たりにして(勝手に)追い詰められてしまい、大暴走。
演じる皆川猿時の明るくて大きな声が良く似合うキャラクターだ。

披露宴ムービーの制作を任されたのは、新郎の後輩でテレビのバラエティ番組を制作している相馬(中尾明慶)。
「映像制作をしているから」と軽い気持ちで彰人は依頼したはずなのだが、いまの自分に疑問を持っていた相馬はこの披露宴ムービーに並々ならぬ思いを募らせてしまう。
完成したのは、披露宴ムービーなのか?とツッコミをいれたくなる芸術性にあふれた大作で…。
ともすれば自己顕示欲満載でうざい人物になってしまう相馬を、持ち前の演技力で絶妙に憎めないキャラクターに仕上げた中尾明慶はさすがの一言だ。

他にも、新婦の父を演じた六角精児やどうしても余興を披露したい新郎の叔父役の池田鉄洋、いるだけで存在感のある新婦の恩師を演じた片桐はいりなど、ベテラン俳優たちがここぞとばかりに見せつけてくれる。
そんな数々の大暴走の結果、結婚式の予定が狂いに狂ってしまうのを何とかしようとする中越(篠原涼子)の奮闘っぷりも面白く、髪が乱れることもお構いなしに対処しようとする彼女の姿には、プロフェッショナルな姿勢と熱い想いも伺えるのだ。

岩田剛典と向井理の動向にも注目

実はこの結婚式の裏ではあるもう1つのストーリーが展開されている。
全ては終盤に明かされるのだが、結婚式中にいくつか起こっている“おかしなこと”にも注目してみてほしい。
多くのネタバレはしないが、ヒントは岩田剛典が演じる元カレの裕也と、向井理が演じる謎の男・澤田。
特に花嫁を奪いに来たはずの裕也が、なかなか本編に絡んでこないことにはきちんとした意味があるので、ぜひ最後までお見逃しなく。

ロケ地は群馬県にある式場

結婚式経験者ならうなずけるシーンも

結婚式を舞台としているだけあってロケ地は実際の式場を使っており、群馬県にある「ヴィラ・デ・マリアージュ太田」が本作のロケ地となったことを公式サイトに掲載している。
壁土やレンガなど、全て南フランスから取り寄せて作られたという街並みは、結婚式という特別なイベントに非日常感を与えてくれる。
映画を見ているだけでも、「こんな場所で式を挙げられたらいい思い出になるだろうなぁ」と感慨にふけること請け合いだ。

本作は、結婚式を挙げた人や出席したことがある人なら頷けるネタも盛り込まれている。
例えば、招待するのをどこまでの範囲にするか問題は、結婚式を挙げた人にとってはあるあるなのではないだろうか。
また、結婚式を前にしたカップルが別れてしまう原因が、結婚式の準備ですれ違いが起きてしまうことにあるのも、経験がある人ならば思わず頷いてしまうことだろう。
そんな「結婚式あるある」に注目してみるのも、本作の楽しみ方のひとつだ。
もっとも筆者は既婚者ではないため、近くに座っていた既婚者であろうおじさんの笑い声を聞いて「そんな感じなのか」と思っただけなのだが。

映画『ウェディング・ハイ』作品情報

ウェディング・ハイ

監督:大九明子
脚本:バカリズム
出演:篠原涼子、中村倫也、関水渚、岩田剛典、中尾明慶、皆川猿時、向井理、高橋克実 ほか
制作国:日本
上映時間:117分

新進女優・髙橋ひかるが、可愛さと勢いでぶつかった映画『おそ松さん』ヒロインとは

世界規模の騙し合いムービー第3弾「コンフィデンスマンJP 英雄編」小悪魔役で生田絵梨花が新たな自分を発見

成田凌と清原果耶のW主演が高評価!『まともじゃないのは君も一緒』

あなたにオススメ