鬼才デヴィッド・フィンチャー監督がブラッド・ピットを主演に描く映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』。80歳で生まれ、若返っていく男の美しくも切ないストーリーです。本作のあらすじや見どころ、感想をネタバレなしに解説！
映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』とは？
原作はF・スコット・フィッツジェラルドの短編小説
原作は、アメリカ人小説家フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルドによる短編小説。
フィッツジェラルドといえば、レオナルド・ディカプリオ主演で映画化もされた「グレート・ギャツビー」が代表作として知られる人物です。
映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』は、80代という“高齢の姿”で誕生し、歳を取るごとに若返っていくという数奇な運命が与えられたベンジャミン・バトンの出会いや恋を活写しています。
どんなに望んでも家族や愛する人と同じように時を過ごすことが叶わなかったベンジャミン。
20世紀から21世紀をたった1人で肉体的に逆行しながら生きた彼の目には、世界はどのように見えていたのでしょうか。
「人生は素晴らしい」という普遍的なメッセージが込められた美しくも切ない物語は必見です。
映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』あらすじ
波乱の人生を圧倒的映像美で描く人生賛歌！
1918年、ニューオーリンズのとある老人施設の前に老人のような姿形をした赤ん坊が捨てられていた。
施設で働くクイニーは赤ん坊を医者に診せるが、長くは生きられないだろうと告げられ、子どもを授からなかったクイニーと夫は施設でベンジャミンを育てることにするが、ベンジャミンは年々若返っていく。
そんなベンジャミンは、入居中の婦人の孫デイジーと仲良くなるが、見た目は老人と子供という年の離れた友人関係だった。
彼らとの交流の中で、やがて広い世界を見たいと考えたベンジャミンは、施設を出て船乗りになることに。
そして、仲間たちとの出会いや人妻エリザベスとの恋、戦争と様々な経験を積んで施設に戻った壮年な姿のベンジャミンは、バレエダンサーになった美しいデイジーと再会して…。
80代から青年期の主人公に扮したブラッド・ピット
ハリウッドの技術によって実現した驚愕の映像は必見
映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』の主人公であるベンジャミンに扮したのは、プロデューサーとしても活躍中のブラッド・ピット。
メガホンをとったデヴィッド・フィンチャー監督とは『セブン』（1995年）、『ファイト・クラブ』（1999年）に次いで本作で3度目のタッグとなりました。
この作品でピットは、体は小さいけれど風貌は80代という高年期から青年期までを演じています。
80～60歳では頭部をCGで制作し、体の部分は年代ごとのボディアクターが演じ分けるなど、その見事な視覚効果も見どころです。
また、この他のキャストとして、ベンジャミンと愛を育む青年期のデイジーをNetflix映画『ドント・ルック・アップ』（配信中）のケイト・ブランシェット、人妻エリザベスを『デッド・ドント・ダイ』（2019年）のティルダ・スウィントン、幼少期のデイジーを『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』（2019年）のエル・ファニング、クイニーのパートナーであるティジーを『グリーンブック』（2018年）のマハーシャラ・アリが務めるなど、贅沢な布陣になっています。
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』作品情報
原題：The Curious Case of Benjamin Button
監督：デヴィッド・フィンチャー
脚本：エリック・ロス
出演：ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、タラジ・P・ヘンソン、ジュリア・オーモンド、ジェイソン・フレミング、イライアス・コティーズ、ティルダ・スウィントン、ジャレッド・ハリス、エル・ファニング、マハーシャラ・アリ ほか
製作年：2008年
製作国：アメリカ
上映時間：167分
