映画『プライベート・ライアン』が描く究極の戦場リアリティ|あらすじと感想

トム・ハンクス主演、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『プライベート・ライアン』のあらすじやみどころをご紹介。ノルマンディー上陸作戦の中、敵に包囲された二等兵の救出を命じられた軍兵士8人の姿を追う戦争ドラマ作品です。果たして彼らを待ち受ける結末とは?

スティーヴン・スピルバーグ監督のおすすめ映画10選

後の戦争映画に多大な影響を与えた壮絶かつ凄惨な戦闘シーン

アカデミー賞で5部門制覇!

1944年6月6日に開始された第二次世界大戦下のノルマンディー上陸作戦は、最終的に約200万人もの兵員が上陸したとされる「史上最大の作戦」として知られています。
映画『プライベート・ライアン』は、一連の作戦中に行われた“交戦中の兵士の救出”という実話からインスパイアされた物語です。
北フランス・ノルマンディー海岸へ侵攻しようとする連合軍と、それを阻止しようとするドイツ軍との戦闘は苛烈を極めました。
その様子を、徹底したリアリズムで描写した壮絶かつ凄惨な戦闘シーンは、後の戦闘映画に多大な影響を与えたと言われています。
そんな戦争場面の悲惨さと理不尽さを圧倒的な迫力で描き出し、名作とも言われる本作は、第71回アカデミー賞で監督賞(スティーヴン・スピルバーグ)・編集賞・撮影賞・音響賞・音響編集賞の5冠に輝きました。
まさしくエポックメイキングな作品として映画史に刻まれたと言えるでしょう。

映画『プライベート・ライアン』あらすじ

戦争映画の金字塔として名高い作品!

1944年6月。多数の戦死者を出し、多くの犠牲を被りながらもノルマンディー上陸作戦で成功を収めたアメリカ軍の元に、従軍するライアン家の4兄弟のうち3人目の戦死者が出たとの報せが届く。
生き残った1人だけでも帰還させたいと考えたアメリカ陸軍参謀総長は、ライアン家の四男であるジェームズ・ライアン二等兵を戦場で保護し、後に家族の元へと無事に帰還させるようミラー大尉に命令した。
上陸作戦で過酷な戦いを終えたばかりのミラー大尉は命令を受け、部下である7人の兵士たちを引き連れて敵の部隊に包囲されたライアン二等兵の救出に向かう。
しかし、そこには予想だにしない困難が待ち受けていたのだった…。
仲間を救うために諦めないミラー大尉たちがたどり着く最後とは?

トム・ハンクス、マット・デイモンほか意外なキャストも出演!

人間味のあるミラー大尉を通して見る壮大なドラマ

監督、製作総指揮などで様々な大ヒット作を世に送りだしてきたスティーブン・スピルバーグと言えば、「インディ・ジョーンズ」シリーズや「ジュラシック・ワールド」シリーズなど、数多くのエンタテイメント作品を手掛けてきた稀代のヒットメーカーです。
一方、その才能はエンタメ作品にとどまらず、リーアム・ニーソン主演作『シンドラーのリスト』(1993年)やミュンヘンオリンピック開催中に起きた襲撃事件を描く『ミュンヘン』(2005年)、『戦火の馬』(2012年)など、凄惨な戦争や殺戮を題材にした人間ドラマの評価も高く、アカデミー賞に絡む傑作ばかりとなっています。
そんな名匠の代表作の1本である映画『プライベート・ライアン』では、主人公であるミラー大尉を名優トム・ハンクスが熱演。
また、最後まで戦う意思を見せる二等兵のライアンをマット・デイモンが演じているほか、エドワード・バーンズ、トム・サイズモア、バリー・ペッパーら実力派俳優が出演しています。
ヴィン・ディーゼルも印象的な役柄に扮していますので、お見逃しなく。
名匠と名優が集い、壮絶な戦争の歴史をリアリティをもって語る本作は、史実からインスパイアされたフィクションでありながらも、胸に迫るものを感じることができます。
いつまでも忘れてはいけない戦争の悲惨さを身に染みて感じることができる一本です。

『プライベート・ライアン』作品情報

プライベート・ライアン

原題:Saving Private Ryan
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ロバート・ロダット
出演:トム・ハンクス、エドワード・バーンズ、マット・デイモン、トム・サイズモア、バリー・ペッパー、アダム・ゴールドバーグ、ヴィン・ディーゼル、ジョバンニ・リビシ、ジェレミー・デイビス、テッド・ダンソン ほか
製作年:1998年
製作国:アメリカ
上映時間:170分

マーベル作品も手掛けた監督がおくる寛容と愛の戦争映画『ジョジョ・ラビット』

キャスト探しで理解度上昇!?|太平洋戦争の一部始終を描く『ミッドウェイ』

ずっしりと見応えあるレジェンド的な戦争映画『地獄の黙示録』

あなたにオススメ