『シャイニング』の40年後を舞台に描く『ドクター・スリープ』。ユアン・マクレガー、レベッカ・ファーガソンら豪華俳優陣を迎えて贈るのは、最高傑作の新章とも言うべきエピソード。「怖い」のひと言では言い表せない、話題作の見どころをご紹介！
“特別な力”をめぐるミステリー・ホラー
監督：マイク・フラナガン
出演：ユアン・マクレガー、レベッカ・ファーガソン、カイリー・カラン ほか
雪山での惨劇を生き延びたダニー（ユアン・マクレガー）は、40年の月日が過ぎて大人へと成長。しかし、父親に殺されかけたトラウマが残り、幼い日の悪夢に苦しんでいた。ある日、彼のもとに謎の少女アブラ（カイリー・カラン）からメッセージが届く。ダニーは、彼女が“ 特別な力”を持っていることに気づくが…。
ユアン・マクレガーが主人公のダニーを好演
本名はダン・トランス。トラウマに苦しみ、酒に逃げていたが彼にしか見えない男トニーの助言を受け、少しづつ自身と向き合い始める。ダニーも“特別な力”を持つ人間の一人。
謎の少女との出会いと児童連続殺人事件の発生
トラウマを抱えたダニーが自堕落な生活から抜け出し始めた頃、彼は“特別な力”を通して謎の少女アブラ（カイリー・カラン）と出会う。しかしある日、彼女が感じ取った強烈な感覚をきっかけに、ダニーは謎だらけの児童連続殺人事件へと関わっていくことに。
“特別な力”を追う謎の女ローズの登場
アブラの存在を感じ取り、執拗に彼女を追い始めるローズ（レベッカ・ファーガソン）。複数の仲間を従えて“特別な力”を持つダニーとアブラの前に立ちはだかるが、彼らの目的と頻発する事件との関係性とは…？
感想
『シャイニング』の鑑賞後に抱いていた疑問点が本作でスッキリ。少年だったダニーの成長過程や人生に触れつつ、登場人物のその後が明かされていきます。そして前作では描かれていない“特別な力”をめぐる争いも、説明がしっかりしているので私はすんなり楽しめました。レベッカ・ファーガソンの悪役っぷりは、一見の価値ありです(笑)。また、豪華キャスト陣はもちろんのこと、若手俳優陣にも注目。ダニーと行動を共にするアブラ役のカイリー・カランは、本作が映画初デビューとは思えない存在感を全編で放ち、重要な役どころを演じたジェイコブ・トレンブレイ（『ルーム』で天才子役として注目された俳優）も見ているこっちが涙ぐむほどの演技力を披露。二人とも当時10代という驚きの事実は、今後のハリウッド業界を楽しみにさせる要素でした。
【番外編】 『シャイニング』をざっくり解説
監督：スタンリー・キューブリック
出演：ジャック・ニコルソン、シェリー・デュヴァル、ダニー・ロイド ほか
ジャック・ニコルソン主演×スタンリー・キューブリック監督によるホラー。管理人として雪山のホテルで暮らし始めたジャック一家。しかし、説明のつかない事象に遭遇して、父親が家族を襲い始めるという流れ。過去にも管理人が家族を惨殺するという事件がホテルでは起こっており、さまざまな怪現象が多発していく。『ドクター・スリープ』では大人へと成長したダニーが抱えるトラウマも、この出来事から始まった。
以上。ホラー映画でもワクワクして見れる楽しさを教えてくれた作品でした。まだ未チェックの方は、是非騙されたと思って挑戦してみてください。
