終わる終わる詐欺は伊達じゃない!「THE FINAL」にならなかった『劇場版 銀魂 完結編 万事屋よ永遠なれ』

2021年1月8日に公開され、約1ヶ月で観客動員数100万人、累計興行収入14億円を突破した映画『銀魂 THE FINAL』。
原作のラストを劇場アニメ化したこの作品は、2006年に放送スタートし、これまで原作同様に「終わる終わる詐欺」を繰り返してきたアニメ「銀魂」にとって、“本当のラスト”を迎える作品となりました。
そこで今回は、そんな銀魂の「終わる終わる詐欺」を体現してしまった作品であり、もう一つのファイナルと呼ぶに相応しい映画『劇場版 銀魂 完結編 万事屋よ永遠なれ』をネタバレなしで紹介します。
万事屋をはじめとする歌舞伎町の面々たちの絆を描いた胸熱くなる一作です。

あらすじ

ある日、映画館の見回りのバイトを万事屋の3人でしていた銀時は、突如現れたタイムマシン「時間泥棒」によって5年後の未来へ飛ばされてしまう。
そこで銀時が目にしたのは、自身の墓と荒廃した江戸の町であった。
銀時は自身を未来へ連れてきた理由を問うため、時間泥棒の製作者である平賀源外の捜索を始める銀時。
そんな彼の前に現れたのは、すっかりとキャラが変わった5年後の新八と神楽だった。
5年後の銀時が行方不明となったことで反目しあう2人に戸惑いながらも、5年後の未来では「白詛(びゃくそ)」と呼ばれる死病が蔓延していることを知った銀時。
さらにその裏には、攘夷戦争時代に自身が倒したはずの「魘魅(えんみ)」が関わっていることを知るのだった…。

お馴染みの面々がすっかりキャラ変!?

いつもの銀魂の世界から5年後に飛ばされてきてしまった銀時。
そこで5年後の姿となった万事屋メンバーの新八と神楽と遭遇するのですが、2人はすっかりキャラが変わっており銀時を困惑させます。
それだけでなく、新選組など他の登場人物たちも大きくキャラ変していて、普段の銀魂を知っている人にとってはたまらず笑いがこぼれること間違いなし。
銀魂のキャラクターたちを長年愛し続けてくれたファンたちを信頼しているからこそできるギャグなのではないでしょうか。

なお、5年後の銀時は行方不明になっており、未来に飛ばされた銀時自身も余計な混乱を防ぐために別の姿に変装するのですが…。
そのひどすぎるネーミングと外見はぜひご覧になって確かめてみてください。

ムネアツ展開の原作者書き下ろしオリジナルストーリー

本作の見どころは何といっても原作者・空知英秋による完全書き下ろしストーリー。
アニメ銀魂の集大成として作られているだけあって、これまで銀魂を見たことがないという人にはあまり向いていない作品ではありますが、劇場版だけでしか見られないオリジナルストーリーですので、アニメシリーズを観てきたファンだけでなく原作だけ追ってきたファンも必見の内容です。

ギャグから入り、事件が起きて感動的な場面、そして熱いバトルと、いつもの銀魂らしいストーリー展開になっているのですが、本作はそのバトルの後にさらなるどんでん返しが待っているのがポイント。
万事屋や歌舞伎町の面々との絆を感じることができるクライマックス、そこにスポット参戦を果たすキャラクターとの共闘は、銀魂シリーズ屈指のムネアツ展開と言っても差し支えないでしょう。

おわりに

「アニメ銀魂 ラストエピソード」というキャッチコピーで公開され、興行収入17億年を記録した『劇場版 銀魂 完結編 万事屋よ永遠なれ』。
公開してから約1年半後にテレビ新シリーズの放送が発表されたことで、まさに「終わる終わる詐欺」を体現したような作品になってしまいましたが、その内容はラストエピソードと銘打つのにふさわしいもの。
原作は呼んでいたけどアニメはチェックしていなかったという方や、公開後に銀魂にはまったからまだ見ていないという人はぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。

『劇場版 銀魂 完結編 万事屋よ永遠なれ』は、Netflixほか配信サービスで配信中です。

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(情報は記事公開時点のものです)

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