岡田准一が土方歳三を演じた映画『燃えよ剣』が10月15日に公開される。原作は司馬遼太郎の同名小説だ。「新選組」はいかにして伝説となったのか?柴咲コウ、鈴木亮平、山田涼介、伊藤英明ほか豪華キャストが集結した歴史スペクタクル超大作!
司馬遼太郎『燃えよ剣』を原田眞人監督が映画化
土方歳三を岡田准一が熱演
1年以上の公開延期を経て、いよいよ10月15日に公開を迎える映画『燃えよ剣』。原作は司馬遼太郎の国民的ベストセラー小説「燃えよ剣」だ。監督は『日本のいちばん長い日』『関ヶ原』など、日本の歴史映画を撮り続ける原田眞人監督が務めた。原田監督は高校生のときに司馬遼太郎の「燃えよ剣」に出会って以来、新選組と土方歳三に魅せられたという。
主演の土方歳三を演じたのは、『関ヶ原』以来の再タッグとなる岡田准一。土方歳三の“バラガキ”時代から、武士になる夢を抱いて京に上り、新選組の副長として組織を統率したのち、34歳で人生を全うするまでを熱演した。“バラガキ”から新選組の副長“土方歳三”になっていく様を、ひょこひょことした歩き方からの変化や、お国言葉からの語り口の変化など、土方歳三という1人の人生を丁寧に表現している。また、岡田がスタッフとともに役者陣へ剣術の指導にあたりシーンを構築していったという気迫あふれる殺陣シーンは必見だ。原田監督は「超一流の“武芸者”が俳優のふりをしているような人だ」と岡田へ厚い信頼を寄せており、2人のタッグが迫力の殺陣シーンを生み出している。
豪華大河キャストたちが共演!
尾上右近は映画初出演
映画『燃えよ剣』には、そうそうたる俳優陣が終結した。新選組の局長・近藤勇を鈴木亮平、初代筆頭局長で気性の荒い芹沢鴨を伊藤英明、聡明で剣の才に恵まれた沖田総司を山田涼介が演じたほか、江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜を山田裕貴、慶喜から京都守護職に任命された会津藩藩主・松平容保を尾上右近が演じている。
“西郷どん”のイメージも強い鈴木亮平だが、本作では反対の立場である近藤勇を演じることとなった。鈴木は役作りのために約27キロ減量したといい、その役者根性は脱帽ものである。また、お酒を飲むと言動が荒々しくなる芹沢鴨は、絵力のある伊藤が大胆に演じきった。新選組の中でも人気の高い沖田総司は、若くして病死してしまう。徐々に体力がなくなり、誰にも看取られず亡くなっていく様を、山田涼介が儚くも美しく表現している。
山田裕貴は徳川慶喜をある種淡々と、しかしながら背負うものの大きさを感じさせる様子で演じた。最後は「天下安寧のため政権を捨つ。捨てる。」と言い放つのだが、その言い方が実にしっくりくる。また、意外にも映画初出演となる尾上右近は、会津藩の藩主である松平容保に扮した。慶喜からの命によって新選組を組織させることになるのだが、時代に翻弄される心情を松平の人の好さを感じさせつつ演じた。
そして、土方歳三の思い人・お雪を演じたのは柴咲コウ。怪我をした土方を介抱したことから恋仲になるが、時代は討幕へと傾いていく。いつ土方が家を訪れてもいいように毎夕2人分の食事を用意する健気さもありつつ、激動の中で力強く生きる女性を凛と演じた。
ほかにも、たかお鷹、坂東巳之助、市村正親、安井順平、松下洸平、髙嶋政宏、柄本昭、森本慎太郎なども出演している。
お笑い芸人たちも出演
はんにゃ・金田、ウーマンラッシュアワー・村本
俳優として活躍するお笑い芸人も多くいる。本作には、新選組八番隊組長・藤堂平助をはんにゃの金田哲、新選組隊士・山崎烝をウーマンラッシュアワーの村本大輔が演じている。
藤堂平助を演じた金田は、『私の優しくない先輩』(2010年)で第2回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞するなど、映像作品にも多く出演している。本作では、新選組の内部闘争で散りゆく藤堂を血の気多く演じ切った。また、山崎烝に扮した村本も、『at Home アットホーム』(2015年)、ドラマ『義母と娘のブルース』(2018年)などに出演経験がある。村本といえば、漫才のなかでの畳みかけるような早口な喋りが特徴だが、本作ではその特徴が監査役として情報収集に暗躍した山崎に見事はまっている。
2人は本作で役者としての存在感をしっかりと残した。
『燃えよ剣』あらすじ
司馬遼太郎原作“国民的ベストセラー”完全映画化!
激動の幕末。開国か倒幕かに揺れた動乱の時代。武州多摩のバラガキだった土方は、「武士になる」という熱い夢を胸に同志らと共に京都へ向かい「新選組」を結成。池田屋事件、鳥羽・伏見、五稜郭の戦い…変革の世で剣を手に命を燃やした男たちの、信念と絆。愛と裏切り。史上最強の剣客集団「新選組」は、いかにして【伝説(レジェンド)】となったのか――?
公開日:2021年10月15日(金)全国ロードショー
原作:司馬遼太郎「燃えよ剣」
監督・脚本:原田眞人
出演: 岡田准一/柴咲コウ/鈴木亮平/山田涼介/伊藤英明 ほか
配給:東宝 アスミック・エース