春までまだ遠いこの季節に溶けるような恋愛映画を観てみませんか。中島美嘉の大ヒット曲「雪の華」がもととなった映画『雪の華』をご紹介。冬のフィンランドで最高の愛に包まれる大人のラブストーリー。
恋愛におけるキラキラとまぶしい高揚感が追体験できる『君の名前で僕を呼んで』
映画『雪の華』あらすじ
不運な人生のなかで見つけた2つの希望
医者から余命1年を宣告された平井美雪。彼女には、残された命で叶えたい2つの夢があった。1つは、両親が出会った“約束の地”フィンランドでオーロラを見ること。そしてもう1つは、人生で一度もしたことがない初めての恋をすることであった。そんな冬のある日、道端で突然ひったくりに遭ってしまい落ち込んでいると、近くにいたガラス工芸家をめざす青年・悠輔に助けられる。悠輔のことが気になった美雪は、彼が働くカフェを訪れることに。しかしそこで、悠輔が兄弟を男手ひとつで育てていること、さらに店が危機的状況であることを知ってしまう。そこで、彼と店を助けるために100万円を支払う代わりに、期間限定の恋人になることを悠輔に持ちかけると…。
中島美嘉が歌う「雪の華」を映画化した大人のラブストーリー
イケメンの登坂広臣が真っ直ぐな性格のキャラクターを演じた
本作は、2004年に発売された中島美嘉の代表曲の一つ「雪の華」から生まれた大人のラブストーリー。東京とフィンランドを舞台に、残り僅かの命で夢を叶えるために一生懸命に生きる美雪と振り回されながらも彼女に対する気持ちが徐々に強くなっていく悠輔との恋愛を描く。
監督は、『orange』『小さな恋のうた』などを担当した橋本光二郎。主演は、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのボーカルとして活躍している登坂広臣、『覆面系ノイズ』『ニセコイ』などに出演した実力派の中条あやみが務める。
印象的なシーンを一つ紹介すると、二人が出会ったときに悠輔が美雪に放った言葉「声を出していけよ!」が物語に欠かせない一つのキーワードだ。この言葉は、美雪の気持ちの変化に深く関わっており、悠輔の強い信念と真摯な性格を表す。そして、物語の終盤に差し掛かるころには重要な意味を持つことになるので、彼らが出会った場面を思い出しながら最後まで観てほしい。
多くのアーティストにカバーされてきた冬の名曲
全編にわたり音楽を担当するのは葉加瀬太郎
本作のベースにして主題歌となる「雪の華」は、2003年に発売された中島美嘉の10枚目のシングル。第45回日本レコード大賞で周知のとおり金賞を受賞し、また多くのアーティストによるカバーはもちろん、国民にも長年愛されている名曲だ。最近では、2021年にYouTubeの人気コンテンツ「THE FIRST TAKE」でも披露された。恒例の一発撮りをオリジナルのアコースティック編成で歌唱しているのだが、中島美嘉の儚くて力強い歌声で思わず感動してしまう。さらに、映画を観たあとに聴くと、絵画の世界の中にいるようなフィンランドの景色で、恋をする二人がいる場面が浮かんでくるほど美しい。本作で流れる「雪の華」は、冬のフィンランドを舞台に二人がお互いの愛を確かめ合うという感動的なシーンと優しく寄り添う音楽が溶けあう最高で素敵な時間だ。
そして、音楽面では葉加瀬太郎が全面的にバックアップしている映画でもある。ヴァイオリンVer.で奏でた「雪の華」から、幻想的なメインテーマなどを手掛けており、一つ一つの音楽を楽しみながら聴いて観るとより深く二人の気持ちが分かるだろう。
青春恋愛小説の金字塔がアニメ映画として新たな姿を見せる!『ジョゼと虎と魚たち』
永野芽郁×北村匠海で贈る感動の恋愛映画『君は月夜に光り輝く』
異人種間の恋愛を描いた『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』