自由で情熱溢れる恋に憧れるクリスティーナと真面目なヴィッキー。正反対の親友同士が夏のバカンスを過ごしたバルセロナで出会った画家に心を奪われ、騒動に巻き込まれる姿を描いたロマンティック・コメディ!監督は巨匠ウディ・アレン。
映画『それでも恋するバルセロナ』(2008年)あらすじ
1人の男と3人の女が織りなすシニカルなラブドラマ!
恋愛体質の自由奔放なクリスティーナと何事にも慎重なヴィッキーは正反対の性格ながら親友同士。
2人はひと夏を過ごすためスペイン・バルセロナにやってきた。
太陽がサンサンと降り注ぐ情熱の国で、久しぶりに羽を伸ばす2人は画廊のパーティに出席し、セクシーな画家ファン・アントニオが目にとまる。
その後アントニオから3人で旅行に行こうと誘われ、クリスティーナが乗り気な一方、婚約者のいるヴィッキーは躊躇するが、結局彼の元に行くことに。
ひょんなことからアントニオと2人で過ごすことになったヴィッキーは次第に彼に惹かれていく。
バルセロナに戻るとクリスティーナはアントニオと暮らし始めるが、そんな折、別れたはずの元妻マリア・エレーナが転がり込んできて…?
ウディ・アレン監督が描く、笑えて切ないラブ・アフェア
情熱の国スペインを舞台とする物語
ニューヨークのハイソサエティをこよなく愛するウディ・アレン監督は、キャリアの大半の作品でニューヨーカーとその他別の場所で暮らす人々の生活を比較して描き、それぞれの文化や意識の差をスクリーンに浮き彫りにしてきた。
『それでも恋するバルセロナ』(2008年)は、アレン監督がニューヨークを離れて手掛けたロンドン三部作『マッチポイント』(2005年)、『タロットカード殺人事件』(2006年)、『ウディ・アレンの夢と犯罪』(2007年)とほぼ同時期に製作されたヨーロッパを舞台とする小粋なラブドラマだ。
この後、アレン監督は自身最高のヒット作である『ミッドナイト・イン・パリ』(2011年)を製作するが、その過渡期に位置する本作はアレン流の皮肉が効いた中にもスペインの陽気な明るさが感じられる作品となっている。
ウディ・アレン作品の常連俳優が出演
クリスティーナをスカーレット・ヨハンソンが演じる
本作では、ウディ・アレン作品の常連の俳優が主要人物として出演し、可笑しくも切ない恋模様を展開させる。
自由人のクリスティーナを「アベンジャーズ」シリーズのスカーレット・ヨハンソン、伊達男アントニオを『007 スカイフォール』(2012年)のハビエル・バルデム、気性の激しい元妻マリアを『ローマでアモーレ』(2012年)のペネロぺ・クルス、真面目なヴィッキーを『ゴジラvsコング』(2021年)のレベッカ・ホールが演じている。
ペネロぺ・クルスは本作で第81回アカデミー賞(2008年)助演女優賞を受賞、作品は第66回ゴールデングローブ賞(コメディ/ミュージカル部門)では最優秀作品賞に輝いた。
作品情報・放送情報
原題:Vicky Cristina Barcelona
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:スカーレット・ヨハンソン、ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、レベッカ・ホール、パトリシア・クラークソン、ケビン・ダン、クリス・メッシーナ、ザック・オース ほか
日本公開:2009年
[字]2021年11月18日(木)10:30~12:30