不倫や離婚も刺激に変える！？名作映画から見るセカンドライフ術

不倫や離婚を含みつつ第2の人生を描いた作品。それだけを聞くとヘビーな印象になりがちですが、今回ご紹介する『恋するベーカリー』は後味スッキリの名作映画。作中で描かれる不倫や離婚もモノともしないセカンドライフ術を、本作の魅力とあわせてご紹介！

不倫も離婚も乗り越えて楽しむ「恋するベーカリー」

ロマンスの名作『恋愛適齢期』や『ホリデイ』、心温まるドラマ『マイ・インターン』を手掛けたナンシー・マイヤーズ監督作。2009年に制作された本作は、名優メリル・ストリープ主演の刺激的だけど学んで楽しめるロマンスだ。今回はその魅力をご紹介していく。

離婚を乗り越えてたどり着いた子供たちの巣立ち

女手一つで3人の子供たちを育てつつ、人気のベーカリーを経営するジェーン（メリル・ストリープ）。子供たちの父親ジェイク（アレック・ボールドウィン）とは、すでに離婚。大変な時期もあったがマイホームの改築を決めて幸せに暮らしていたある日、ジェーンは息子ルークの大学の卒業式へ参加するためにニューヨークへ向かう。

息子の大学卒業式をきっかけに家族が再結集

ローレン、ギャビー、ルークの計3人の子供たちを育て上げたジェーン。ローレン（ケイトリン・フィッツジェラルド）には彼氏のハーレイ（ジョン・クラシンスキー）がいて、ギャビー（ゾーイ・カザン）は1人暮らしを始め、ルーク（ハンター・パリッシュ）は大学を卒業する。ジェーンは幸せなひとときを楽しんでいた、あの瞬間までは…。

元夫との再会！大激突と思いきや思い出話に花が咲く

ニューヨークに到着したジェーンたちは、早速ホテルにチェックイン。しかし、子供たちはパーティーに出かけてしまい、1人寂しいジェーンはバーへお酒を飲みに行くことに。お酒を片手に落ち着いたころ、ふと左を見ると元夫のジェイクがいることに気付く。2人は少しだけ話すつもりが、思い出話に花が咲き大盛り上がり。何年ぶりかのダンスで楽しい時間はあっという間に過ぎ、気づけばジェーンはジェイクとともに一夜を明かしてしまう。

この不倫は有罪？無罪？子供たちには内緒の密会

息子の卒業式前日に、元夫と関係を持ってしまったことに戸惑うジェーン。家族全員で参加した卒業式を終え、家に帰宅した彼女のもとに来客が。そこには元夫のジェイクが立っていて、ホテルでの続きをしようと提案。断りつつも昔のような楽しいひとときに、彼女はまた心を許してしまう…。元夫とはいえジェイクには妻（レイク・ベル）がいる、これは良いこと？悪いこと？自問自答を繰り返すジェーンだったが、心のどこかでこの関係を楽しんでいた。

新恋人の登場と複雑化した“元夫婦”の関係の行方は？

元夫との関係を続けていた彼女だったが、マイホームの改築をお願いしていたアダム（スティーヴ・マーティン）と少しずつ良い雰囲気に。彼との付き合いを考えると、今の元夫の関係はよくない。しかし、元夫は今の関係を続けたがっている。子育ても終え、セカンドライフを楽しんでいた彼女だったが、どう生きていくか何がしたいのか決断の時が迫っていた…。

【レビュー】人生は料理！？酸いも甘いも楽しむが吉

ハリウッドでも有名なキャストたちが演技で魅せるのは、年齢も境遇もモノともしないセカンドライフのワンシーン。ジェーンほど多彩な女性でも、人生は予期出来ない。けれど、目の前の“最良”を選ぶことで今よりも良い未来は作れる。そんな一瞬一瞬を、甘さも苦さも含めて描かれているのが本作のいいところ。また、筆者的に作品の隠し味になっているなと思うのは、ジョン・クラシンスキー演じるハーレイの存在。ひょうひょうとした彼の存在が与える、ジェーン一家への影響力は見もの。

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