ブラピが謎の男を怪演する映画『ファイト・クラブ』

年齢で数えたら60歳間近なのに相変わらずカッコいいブラピこと、ブラッド・ピッドの出演作『ファイト・クラブ』をご紹介。1999年に公開された本作ですが20年以上前の公開作品にもかかわらず現代社会の闇を感じさせるストーリーで、普通の男が狂気に支配されていくさまを描いた異色の作品です。

映画『ファイト・クラブ』あらすじ

謎の男・タイラーと出会ったことで“僕”の生活は変わっていく

エリート・サラリーマンの“僕”（エドワード・ノートン）は、高級家具やブランド品に囲まれながら高級マンションに住んで何不自由のない贅沢な生活を送っているものの、生きる実感を得られず不眠症に悩まされていた。
ある日、出張先の飛行機で石鹸の行商人をしているタイラー・ダーデン（ブラッド・ピット）というカリスマ性のある謎の男と知り合う。
“僕”が出張から帰ると、自宅では爆発事故が起きていて、高級家具もブランド品もすべて失ってしまう。
タイラーの連絡先を知っていた“僕”は彼に助けを求め、タイラーの家で同居生活を送ることに。
だが、その見返りとしてタイラーが「俺を力いっぱい殴れ」と言い出し、“僕”とタイラーは酒場の駐車場で殴り合いを始める。
そのうち見物人が増え始め、見物人たちも殴り合いに参加するようになり、いつしか殴り合いを楽しみにするようになった“僕”。
やがて、大勢の男たちが地下室に集まって互いに殴り合う秘密組織「ファイトクラブ」が結成され…。

映画『ファイト・クラブ』の監督・キャストは？

ノートン＆ブラピが共演！ 第一線で活躍する俳優たちにも注目

チャック・パラニュークの同名原作小説を映画化した『ファイト・クラブ』。
監督は『セブン』で注目されたのち、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』でアカデミー賞監督賞にノミネートされたデヴィッド・フィンチャー。
『ドラゴン・タトゥーの女』『ゴーン・ガール』など、印象に残る作品を多く手掛けるフィンチャー監督が、本作では普通の男が段々と狂気に飲まれていく様を強烈な映像とともに描いている。
主人公の“僕”を演じたのは『バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）』のエドワード・ノートン。
そして、謎の男・タイラーをブラピことブラッド・ピットが担当。あとちょっとしたら60歳を迎える彼だが、タイラーを演じていたころは当時35歳ごろ。ブラピ＝イケメンのイメージは今も昔も変わらないけど、その肉体美も衰えることなく健在（むしろ筋量は増えてるかも？）。男性ならあの肉体美は理想像のひとつかと思いますが、そのフォルムを50代後半である現在も維持しているのは、まさに努力のたまもの。イケメンで努力家、素晴らしい男性像ですね。
そして、物語において度々“僕”と関わりをもつ女性・マーラ役を演じているのは、『英国王のスピーチ』のヘレナ・ボナム＝カーター。2000年に入ってからは「ハリー・ポッター」シリーズのベラトリックスのイメージが強い彼女ですが、その存在感は今も健在。『ファイト・クラブ』を見直してみると実感しますが、実は出演しているキャストが豪華な作品なのです。
さらに、最近で言えば『モービウス』で話題になっているジャレッド・レトも本作に出演しているキャストのひとりで、演じたのはエンジェル・フェイスというキャラクター。金髪+整った顔立ちが印象的な彼ですが、「ファイト・クラブ」に加入するエピソードでは結構痛々しい姿に…。
鑑賞の際は今もなお最前線で活躍する俳優たちの、現在との違いに注目してみると新しい発見があるかもですね。

俳優たちがそれぞれ難役に挑戦

危険な魅力を感じさせるブラピがかっこいい

注

注目の人物は、何といっても謎の男・タイラーを怪演したブラッド・ピット。
時にテンションが高く暴力的だけれど人を従わせるのが得意なキャラクター。はたから見ると彼の方が異常なはずなのに何故か正しいかのように思えてしまう、危険なカリスマ性を感じさせます。
こうした危険な魅力を感じさせる男性像は、ブラピが魅せる演技の真骨頂と言えるでしょう。
片や、翻弄される主人公の“僕”を演じるエドワード・ノートンの、真面目なのにどこか情けない姿が似合うのも魅力。
それでいて、同時にどこか冷めたようなゾクッとする雰囲気を漂わせているのは、さすが実力派俳優と言ったところでしょう。
公開から約20年。キャストたちの年齢で数えても公開日から数えても、結構昔の作品になりますが今見ても楽しめてしまうのが『ファイト・クラブ』。ちょっと荒々しいのにどこかカリスマ性が漂っていてクセになる、そんな本作が長年色々な人に好かれている理由。それは鑑賞したらすぐに分かりますよ。

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