セクハラ騒動が発端となって事実上引退となってしまい、ハリウッド追放状態のケヴィン・スペイシーが主演し、第72回アカデミー賞主演男優賞を受賞したほか作品賞・監督賞など全5部門を受賞した『アメリカン・ビューティー』。
娘の同級生に熱を上げる哀れな中年男性をケヴィン・スペイシーが演じ、今となってはそれもまたブラックな味わいの相乗効果となっているかも。
あらすじ
娘の同級生に入れあげ活力みなぎりだしたが…
シカゴ郊外に住む平凡な家庭の父レスターは退屈な日々をダラダラ生きていた。
だがある日、リストラ対象となってしまう。
時を同じくして、娘の友達の女子高生である美少女に年甲斐もなく惚れ、突如として生きるテンションが異常に上がるレスター。
そんな夫の異変に気づき、妻は不倫に走る。
レスターに興味を示す娘の友達の美少女、隣の家に越してきた右翼男と、その息子のヤクの売人らも巻き込み、平凡すぎたレスターの家庭は破綻へと突き進んでいく…。
平凡な家庭に訪れた辛辣でブラックな崩壊劇
約20年前の作品ではあるけれども、今見ても色あせずに楽しめるヒューマンドラマ。
といっても、ほのぼのと心温まる感動系ではなく、辛辣でブラックな家庭崩壊劇だ。
シカゴ郊外のどこにでもある平凡な一家の大黒柱であり、さえない男は一見幸せな家庭を築いているかに見えたが、あるときから少しずつバランスが崩れて隠されていたみっともない本音と真実が露見していく。
愚かしいけれど他人事とは思えず、身につまされる人もいるんじゃないだろうか。
スペイシーをはじめ俳優人たちが好評価
ケヴィン・スペイシーがオスカーを獲得したほか、『キャプテン・マーベル』などのアネット・ベニングが世間体を気にしつつ夫を馬鹿にしていて不倫に走るどうしようもない妻を演じてアカデミー賞にノミネートされた。
また思春期をこじらせた娘を演じる『ゴーストワールド』のゾーラ・バーチも印象的。
監督は『1917 命をかけた伝令』のサム・メンデスが務めている。
放送情報
[字]2021年4月10日(土)21:00~23:15
[吹]2021年4月16日(金)12:30~14:45
[字]2021年4月16日(金)21:00~23:15
[吹]2021年4月25日(日)12:00~14:15
[字]2021年4月25日(日)21:00~23:15