「今野敏」原作の2つの刑事ドラマがコラボ!『機捜235×強行犯係 樋口顕』



“警察ミステリー界の巨匠”今野敏が手掛ける2大人気原作が、一つのドラマに!
「機捜235」はテレビ東京の月曜プレミア8でシリーズ第3弾まで放送され、その人気ぶりから連続ドラマ化。コラボする「警視庁強行犯係 樋口顕」シリーズは、初回放送ではTwitterで東京地区のトレンド1位を獲得するなど大好評を得た作品。
主演の内藤剛志を始め、樋口班の佐野岳片山萌美小松利昌のおなじみの顔ぶれが集結し、機捜メンバーとの共演を果たす。

ドラマ第1話あらすじ

指名手配犯800人の顔を記憶する、見当たり捜査のレジェンド・縞長省一(中村梅雀)と若手イケメン隊員の高丸卓也(平岡祐太)の機捜235コンビが、盗難車両を追跡。
あと少しで追いつく…というところで窃盗犯が車から飛び出し、置いてあったバイクで逃げてしまう。しかし、車の持ち主・三輪夏美(雛形あきこ)は、車に積んであったお弁当を取り返せたことに安堵し一件落着。

そんな折、高架下で男性の遺体が発見されたとの通報が入り、縞長と高丸は現場へ直行。捜査中、縞長が1人の男を発見し話しかけるが、その男が逃走をはじめ、二手に分かれて挟み撃ちを試みる。

逃げる男に立ちはだかったのは、強行犯係の樋口顕(内藤剛志)だった。樋口班との会話で、遺体で見つかった投資会社の社長・山崎礼二(姜暢雄)はある事件に関して1ヶ月ほど前から樋口班が追っている人物だと判明。

その事件現場から、14年間の警察署長一家放火殺人事件の犯人の諮問が検出され…。

機捜235×強行犯係 樋口顕

放送局:映画・チャンネルNECO
放送日:2023年10月28日
放送時間:午後4:00~11:45
制作年/国:2023年/日本
出演:中村梅雀、平岡祐太、山本未來、須賀健太、東根作寿英、秋山ゆずき、榎木孝明、内藤剛志、佐野岳、片山萌美、小松利昌ほか

機動捜査隊(機捜)とは?

「機捜235」の縞長(中村梅雀)と高丸(平岡祐太)ペアが所属するのが機動捜査隊。
一般的にはあまり知られていないが、一体どのような部署なのだろうか?

機動捜査隊は警察庁の刑事部の部隊で、警察署で刑事を経験した警察官で構成されている。かつては定年近いベテラン刑事が就く部署だったが、最近では20~30代の若手や中堅隊員が中心だという。

第一の任務は、事件の初動捜査だ。
強盗、傷害、殺人、窃盗などの事件が起きると直ちに現場に直行する。今まさに犯罪を犯した凶悪犯と対峙し、逃げる犯人を追跡し逮捕することも多い。犯人が既にいない場合、糸口を一刻も早く見つけ出すため「証拠が残されていないか」、「事件を見ていた人がいないか」を確認する。

第二の任務は、覆面パトカーに乗って担当の地域を巡回し、不審車両のドライバーや不審者に職質をかけ犯人を探し出すことだ。「機捜235」では、主人公・高丸の相棒だった梅原が不審車両のドライバーに話しかけるがそのドライバーが殴り掛かり、梅原が全治三か月の怪我を追ってしまう…というところから物語が始まる。その相棒の梅原の代わりに来たのが、定年間際で白髪頭という一見冴えないいで立ちだが、実は見当たり捜査のレジェンドである縞長だ。

警視庁では東京都を3つの地域に分け、第一機動捜査隊から第三機動捜査隊がそれぞれの地域を担当し、24時間、交代制で勤務している。「機捜235」とは、第2機動捜査隊、第3方面隊、その班の5番目の車を表し、2人が乗る覆面パトカーのコールサインだ。

原作あらすじ

6d0b66a42145672f14c6c8b3f9af18fe - 「今野敏」原作の2つの刑事ドラマがコラボ!</br>『機捜235×強行犯係 樋口顕』
■機捜235=書名 ■今野敏=著者
■光文社文庫=刊 ■定価770円
新たな相棒は冴えない白髪頭の男
しかし意外な特殊能力が…!

覆面パトカーで巡回し、事件時には現場に直行し調査する機動捜査隊(通称:機捜)。渋谷署に分駐所を置く機捜に所属する34歳の高丸は、早く実績を上げて本部・捜査一課への昇格を願っていた。そんな中、同い年の相棒が公務中に負傷し、代わりにやってきたのは白髪頭の冴えない定年間際の男・縞長。意気消沈する高丸だったが、実は縞長は整形していても指名手配犯を見抜く、見当たり捜査の達人であった。異色の年の差バディ2人が機捜235=覆面パトカーに乗り込み、次々と事件の真相を暴いていく。

今野敏が警察小説を書くようになったきっかけとは

今野 敏(こんの・びん)は1955年北海道生れの小説家。様々なタイプのエンターテイメントを手掛けているが、警察小説の書き手としての評価が高い。

上智大学の学生中、ひょんなきっかけで書いてみた小説が問題小説新人賞を受賞。この時に初めて作家になろうと決意。しかし現実はそう甘いものではなく、「うちの新人賞だけでは食べていけない」と編集者に告げられ、レコード会社に就職。そこを3年務めたのち、小説一本に絞ることになる。

会社を辞めて暇を持て余していたころ、ジャック・ビギンズなどの冒険小説からミステリーの世界に足を踏み入れ、やがてエド・マクベインなどの作品に出合う。「なぜ日本にはこういう警察小説がないのだろう?」と漠然と考えていたという。当時も刑事ものはあったが、あくまで謎解きが中心だった。

仕事が少なく苦しい1~2年を過ごすが、折しも世がバブル期に突入し、出版業界も羽振りがよくなり、さらに「ノベルス」ブームが到来。執筆依頼が急激に増える。

ノベルスでアクションものをずっと発表していたが、旧知の編集者に警察小説を書かせてくれないか?と依頼したところ、あっさり受け入れられる。そこで誕生したのが、今野の作家人生の転機であり、ライフワークとなる『安積警部補シリーズ』だ。組織の人間関係などを描く上で、会社勤めの経験をしていたことが非常に役に立ったという。

警察小説を書くスタンスは、作家によって大きく異なる。例えば佐々木譲の「北海道警察シリーズ」のように、警察組織の闇に迫るジャーナリスティックな書き方もある。もともと『太陽にほえろ!』や海外ものの刑事ドラマが好きで、ファン意識が高じて警察小説を書き始めた今野の場合は、警察の方々にエールを送ると同時に、こういう警察官がいてくれたら嬉しい、という理想像を描くスタイルだ。

今野が警察小説を書き始めた頃は、ひと昔前までの名探偵ものに対して異議申し立てをしたい気持ちもあったという。名探偵の能力を引き立たせるため、出てくる刑事がバカだったりする小説が多かったのだ。しかし今野は、有能で、志のある職人集団として警察を描きたかった。

そんな今野によって描かれる刑事たちは個性豊かで魅力的だ。今野はあえて登場人物の背格好や顔の特徴を書き込まず、読者に想像してもらうことにしているという。

小説だからこそ体験できる「自分だけの」今野敏ワールドにどっぷりつかってみてはどうだろうか?


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