櫻井海音
KAITO SAKURAI
2001年4月13日生まれ。
モデル・バンドマンとして芸能活動をスタート。2020年に連続テレビ小説「エール」で俳優デビュー。ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(’21)、映画『嘘喰い』(’22)、ドラマ「VIVANT」(’23)など話題作に出演。2025年には映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』が公開予定。
モノローグではアクアとしての感情をすべて出しきりました
赤坂アカ×横槍メンゴによる超人気コミック「【推しの子】」。伝説的アイドル、アイの子どもとして転生するファンタジックな設定と、芸能界の裏側に鋭く迫る衝撃的な内容やサスペンス要素が盛り込まれた斬新なストーリーで話題沸騰となった作品だ。その大ヒット作がAmazonと東映の共同プロジェクトによりドラマ・映画で実写映像化!本プロジェクトでアイの双子の子どもの1人であり、彼女の死の真相究明に乗り出すアクア役を熱演した櫻井海音に本作への想いを聞いた。
もともと「【推しの子】」はずっと愛読していた大好きな作品で、実写化される機会があれば是非演じたいなと思っていました。そんなさなかにこのビッグプロジェクトのお話をいただいて、最初は驚きと嬉しさで頭がいっぱいで。もちろんプレッシャーもありましたが、アクアを演じるチャンスを逃したくないという想いが勝り、「他の人には演じさせたくない」という気持ちから次第に「自分が演じるんだ」という強い決意へと変わっていきました。本作では芸能界の裏の部分を丁寧かつ繊細、そして残酷にも描いています。キャラクターそれぞれが抱える仕事への情熱や葛藤が生々しく語られるなど、リアルな内容は大きな魅力の1つ。この他にも楽曲が素敵だったり華やかな芸能界の表の世界や事件への考察、サスペンスの要素もあったりして、こんなに見ごたえのある作品はなかなかないんじゃないかなと思います。役作りの際は原作のイメージを損なわないことを大前提に、漫画のコマとコマの間を自 然に埋められるようとにかく原作を読み込み ました。そして撮影が始まってからはシーン ごとにアクアの立ち位置や表情、セリフの改 行まで毎回原作の同じシーンと照らし合わせ つつ、自分がそれをどう表現できるのかに集中していました。アクアは客観的な視点を兼ね備えたクールな性格ですが、その一方で自分が固執することに対しては冷静さを欠いて一人で突き進んでいってしまうタイプ。ラストに向かって怒 涛の展開が続いていくなかで彼の弱さや脆さ が徐々に見えてきますが、そんな人間的な部分に共感できることが多かったですし、“アクアとして”様々な劇中劇を演じられたのも楽しかったですね。印象に残っているのは、劇場版ラストのモ ノローグのシーンです。本編の撮影から少し 時間が経っていたタイミングでの録音で、これまでのことがフラッシュバックしてきて思わず涙が(笑)。
原作ファンの方々にも納得していただける仕上がりに
なっています
アクアとしての感情はすべてそこで出せたので、作品をご覧頂いた方に何かを感じとっ ていただけると嬉しいです。キャスト・スタッフの皆さんと愛とリスペクトをもって作品づくりに臨みましたが、それが映像にも出ていると思います。原作ファンの方々にも納得していただける仕上がりになっていますし、今回初めてご覧になる方でも圧倒的に面白い作品になっているはず。ラ ストに近づくにつれサスペンス色が濃くなっていきますので、漫画という2次元が映像と いう3次元でどう表現されているのかを楽しみにしつつ、是非この『【推しの子】』の結末を見届けていただきたいですね。
Photo:平野司 Text:足立美由紀 Styling:藤井晶子 Hair&Make:高草木剛 (VANITÉS)・ 吉沢実希
© 赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・東映
© 赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・2024 映画【推しの子】製作委員会
ドラマシリーズと映画によって構成されるビッグプロジェクト。映画では、アイの事件にまつわる犯人、そして、アクア(櫻井海音)とルビー(齊藤なぎさ)の父親は誰かをシリーズの集大成として描き切る。アイ(齋藤飛鳥)は出産したことを隠しながら芸能活動を再開し、スターダムを駆け上がっていった。しかし、B小町の念願のドーム公演当日の朝、アイはストーカーに刺殺され…。
出演:櫻井海音、齋藤飛鳥、齊藤なぎさ、原菜乃華、茅島みずき、あの他
●12月20日(金)より東映配給にて全国公開