雨の日の午後などにゆったりと見たい『ディーン、君がいた瞬間(とき)』
Photo Credit: Caitlin Cronenberg, © See-Saw Films

外に出かけるのも億劫になるような雨の日の午後などにゆったりと映画を見て過ごすなら『ディーン、君がいた瞬間(とき)』はいかがだろう?夭折のスター、ジェームズ・ディーンの有名な雨のマンハッタンの写真のエピソードが描かれた、静かに胸に染みる青春ドラマだ。

伝説のスターと写真家の友情を描く

伝説のスターでありアンチヒーローのアイコンでもあるジェームズ・ディーンの知られざる物語を描く。24歳でこの世を去ったジェームズ・ディーンを演じるのは『クロニクル』のデイン・デハーン。彼に密着取材をして友情も育む写真家のデニス・ストック役は『トワイライト』シリーズのロバート・パティンソンが扮している。

写真家のデニスはディーンの演技に衝撃を受け…

1955年、売れない写真家のデニス・ストックは、あるパーティで無名の新人俳優ジェームズ・ディーンと出会う。ディーンの初主演映画『エデンの東』を公開前に鑑賞したデニスは衝撃を受けて、自分の被写体になってくれるよう頼み込む。野心家のデニスはフォトエッセイ企画を「ライフ」誌に売り込み、故郷のインディアナへと向かうディーンの旅に同行。最初は警戒していたディーンだったが、徐々に心を通わせるようになる。

純粋で繊細な魂の触れ合いが感動的

本作はジェームズ・ディーンの伝記映画ではなく、ディーンが大スターになる直前に、写真家のデニス・ストックと過ごしたほんの数週間を切り取った青春ドラマだ。デニスも写真家として大成する前に、まだ未知数の新人だったディーンに賭け、結果的に後世に残るあの雨の日のマンハッタンの写真を撮ることとなる。まだ開花していない繊細な魂の触れ合いが切なくも美しく映し出されている。

ザ・シネマ

ディーン、君がいた瞬間(とき) [PG12]
2020年8月9日 6:00~8:15(字幕)
2020年8月18日 10:30~12:30(字幕)

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