現在、大ヒットシリーズ完結編『るろうに剣心 最終章 The Final』が公開中の大友啓史監督が手掛けた『3月のライオン』(2017年)。
神木隆之介を主演に、中学生でプロ棋士となった少年の孤独と成長の物語を前編・後編の二部作で描いている。
今回はその前編についてご紹介しよう。
人気コミックを実写化した青春ドラマ
羽海野チカの人気コミックを実写化した青春ドラマ『3月のライオン』。
17歳の天才プロ棋士の桐山零が、ある一家と出会い、心の交流を続けながら人間的に成長していく姿を描いている。
監督は、佐藤健主演作「るろうに剣心」シリーズや二宮和也主演作『プラチナデータ』(2013年)ほか、数多くのアクション&サスペンス映画を手がけ、NHK連続テレビ小説「ちゅらさん」やNHK大河ドラマ「龍馬伝」など人間ドラマの名手として定評のある大友啓史。
監督の原点回帰にして、映画ジャンルにおいては挑戦作となる本作では、闘争心や勇気など、時として心に “ライオン”を秘める人間の多面性にもフォーカスされている。
あらすじ
孤独な日々を送っていた主人公は三姉妹と出会い…
幼い頃に交通事故で家族を失った桐山零は、父親の友人でありプロ棋士・幸田柾近の家に内弟子として引き取られる。
中学生にしてプロ棋士デビューを果たした零は、幸田家で起きたある出来事をきっかけに幸田家を出て、東京の下町でひとり暮らしを始めることに。
1年遅れで編入した高校では友人ができず、将棋のみの孤独な日々を送っていた零だったが、体調を崩したところを助けてくれた和菓子屋を営む川本家の三姉妹と交流を重ねるうち、家族の温もりを知り、心安らいでいく。
そんな折、零は、彼に敗れ棋士への道を諦めさせられた義姉の幸田香子が、不倫関係にあるA級九段の棋士・後藤政宗と一緒にいるところを目撃してしまう。
神木隆之介を零役に指名
大友監督が手掛けた『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最後編』(2014年)では、剣心に匹敵する剣の使い手・瀬田宗次郎を演じた神木隆之介。
この撮影後、さらに神木を題材に撮りたいと考えていた監督は、主人公の零役に彼を指名したが、「中学生でプロになった主人公と幼少期から子役として活躍してきた神木のキャリアが重なることも起用のポイントだった」と語っている。
この他のキャストとして、義理の姉・幸田香子を有村架純、川本家三姉妹の長女あかりを倉科カナ、次女ひなたを清原果耶、三女モモを『君の名は。』の新海誠監督の娘である新津ちせが演じているほか、染谷将太、佐々木蔵之介、加瀬亮ら実力派俳優陣も集結。
その豪華アンサンブルも見どころに!
配信情報
羽海野チカ原作の映画『3月のライオン 前編』は、U-NEXTほか配信サービスで配信中。
豪華キャストが集結し、一人の少年が人の温もりに触れて成長していくドラマを丁寧に描いた本作。
気になった方はぜひ一度見てほしい。