さまざまなスパイダーマンが大集合することで話題を呼び、第91回アカデミー賞で長編アニメ映画賞を受賞するほど高い評価を受けた『スパイダーマン:スパイダーバース』ですが、これから見ようと考えている人、一度字幕で見たという人には、是非とも吹き替えで見ることをおすすめしたい。
その理由を『スパイダーマン:スパイダーバース』の見どころとともに紹介していきます。
あらすじ
名門私立中学に通うマイルスは、ある日奇妙な蜘蛛に噛まれてスパイダーマンと同じ特殊な能力を身につける。
一方、駅の地下では闇組織のボス・キングピンが異次元の扉を開く実験を行っており、それを阻止するために現れたスパイダーマン(ピーター・パーカー)は実験装置の誤作動で重症を負い、たまたま現場に居合わせたマイルスに小型のメモリースティックを渡した後にキングピンの手によって殺されてしまう。
ピーターの死にニューヨーク中が悲しみに暮れる中、マイルスはピーターの後を継ぐため訓練を開始するが、その過程でメモリースティックを壊してしまう。
そんな彼の前に、突如別次元から来たというピーター・B・パーカーが現れるのだった…。
超個性的なスパイダーマンたちの魅力を引き出す声優陣
『スパイダーマン:スパイダーバース』には、キングピンに殺されてしまうピーター・パーカーを含めて7人のスパイダーマンが登場します。
見た目や性格、能力にいたるまで全く異なる超個性的なキャラクターが多数登場するわけですが、その魅力を十二分に引き出す技を持っているのが日本の声優陣。
主人公のマイルスを演じるのは「ハリーポッター」シリーズのハリーポッター役で知られる小野賢章。
青少年を多数演じてきた彼が、突然得た力と使命で迷いに揺れる少年心を繊細に演じています。
また、異次元からやってきたピーター・B・パーカーを幅広いフィールドで活躍する宮野真守がだらしなさとカッコよさを交えながら、女性スパイダーマンのグウェンをアニメを中心に活躍する悠木碧がカッコよい女性像で作り上げているほか、大塚明夫、高橋李依、吉野裕行、中村悠一、玄田哲章といった声優陣の個性的な演技も見どころです。
コミックがそのまま動いているかのような鮮やかなビジュアル
キャラクターたちの動きをはじめ、コミックがそのまま動いているかのような雰囲気をもっているのが『スパイダーマン:スパイダーバース』の魅力の一つ。
この雰囲気を出すために線画や絵画、ドットなどのあらゆる画法のテクニックが用いられた、CGアニメーションでありながら“手書き感 ”が感じられるタッチで描かれていて、最終的には180名以上のスタッフを動員、通常のアニメ映画の約4倍もの時間をかけて制作したといわれています。
その甲斐あってか、特にキャラクターたちが入り乱れるアクションシーンは感動もの。
コミックのキャラクターがそのまま動いているという表現が大げさではないことをその目で見て、是非全く新しいアニメーション表現を体感してください。
吹き替えをおすすめする理由
上で紹介したように、『スパイダーマン:スパイダーバース』は登場キャラクターの数も多く、ビジュアル面もかなりこだわって作られている作品です。
そうした作品を字幕で見ているとき、特に動きや会話が入り乱れるシーンでおきがちなのが「誰がどこで何をしていてどういう状況なのかがわかりづらい」という現象。
海外では、声優を担当するのは俳優やコメディアンが一般的で、「キャラクターに合わせて声を作る」ということを基本的にしていないことが多いですが、日本の声優はキャラクターの年齢感や性格も声にのせて表現することを求められるため、「キャラクターに合わせた声」というものを作ります。
『スパイダーマン:スパイダーバース』はキャラクターがかなり入り乱れるシーンもあるため、「キャラクターに合わせた声」が視聴ストレスを軽減する役割をかなり果たしており、吹き替えとの相性が抜群なのです。
また、コミックのようなビジュアルであれば、日本人には声優の芝居の方が違和感なく聞けるという人も多いのではないでしょうか。
是非、ストレスフリーな吹き替え版で『スパイダーマン:スパイダーバース』の物語に没頭してください。
[吹]2020年7月14日(火)25:50~27:50
[吹]2020年7月31日(金)17:40~19:45