名言満載 映画『プーと大人になった僕』の名セリフまとめて紹介

2018年に公開された映画『プーと大人になった僕』は、世代を超えて世界中で愛されてきたアニメ「くまのプーさん」のその後が描かれた実写化作品。劇中で登場する名言3選や見どころや情報を紹介します。

映画『プーと大人になった僕』のあらすじ

仕事で忙しすぎる大人になり、思い悩むクリストファーの目の前にプーが現れる

イギリスの田舎に住む少年・クリストファー・ロビン(オートン・オブライエン/吉成翔太郎)は、「100エーカーの森」で親友のプー(声の出演:ジム・カミングス/かぬか光明)やティガー(ジム・カミングス/玄田哲章)、ピグレット(ニック・モハメッド/小形満)ら大好きな仲間たちと楽しい日々を過ごしていた。やがて、ロンドンの私立寄宿学校に入学することになり、プーと森の仲間たちと「君たちのことは絶対に忘れない」と約束し、別れた。月日は流れ、大人になったクリストファー(ユアン・マクレガー/堺雅人)はロンドンの旅行カバン会社で働いていた。仕事中心の多忙すぎる日常を過ごし、愛する妻イヴリン(ヘイリー・アトウェル/園崎未恵)や娘マデリーン(ブロンテ・カーマイケル/遠藤璃菜)とのすれ違いに悩んでいた。
ある日、クリストファーは家族と週末に、田舎への旅行の計画を立てたが、会社から難題を押し付けられ一人だけロンドンに残り仕事をすることに。そんなクリストファーの前に突然、プーが現れる。再会したプーから「いなくなった森の仲間たちを探してほしい」と頼まれたクリストファーは久しぶりに「100エーカーの森」の森に足を踏み入れるのだが…。

日常で自分を見失った人に投げかけたい…心に響いて泣ける名言・名セリフ

原作は名言・名セリフが多いアニメ『くまのプーさん』

本作『プーと大人になった僕』は児童小説「クマのプーさん」と、アニメ『くまのプーさん』が原作となり、実写版映画として制作されました。アニメ『くまのプーさん』は1966年に短編映画『プーさんとはちみつ』が公開され、その後、シリーズ化され数多くの作品が公開(放映)されました。主人公の“くまのプーさん”はディズニーの多くのキャラクターの中でも人気者です。アニメ『くまのプーさん』シリーズの中でも、数多くの名言・名セリフが登場しています。友達の大切さや物事が持つ意味、人生について大きく影響を受ける作品です。そんなアニメ『くまのプーさん』を原作としている本作『プーと大人になった僕』にも、原作同様の心に響く名言・名セリフが登場します。
本作の製作を担当した運営会社は「必ずしも原作に忠実な形で実写映画化される訳ではない」と言っていました。それを聞いた人たちは「なぜ素晴らしい原作に忠実じゃないのか?」と疑問を持った人も少なくなかったと思います。
しかし、原作の世界観、名言・名セリフは実写版の本作にもしっかりと反映されていると思います。原作に登場した名言・名セリフを3つ選んでみました。名言・名セリフの意味、ご紹介します。
また、本作は2023年3月31日に地上波放送として初めて日本テレビ系「金曜ロードショー」で放送予定です。家で放送をご覧になる前に番組公式サイトなどで本作の情報を確認してみてください。

名言①「何もしない」は最高の何かにつながる!

人生で思い悩み疲れたときに心に刺さる言葉

劇中でたびたび忙しなく、焦る様子を見せるクリストファーにプーが「“何もしない”は最高の何かにつながる」という言葉を投げかけます。これは少年時代のクリストファーがプーにお願いした約束でした。しかし、大人になり、日々、仕事に追われ、家族にも気にかけられずに忙殺された暮らしをしていたクリストファー。プーが度々「“何もしない”」ということに苛立ちすら覚えるクリストファーですが、やがて“何もしない”ことが忘れていたこと(家族や友立ちの大切さなど)や、求めていたこと(仕事の改善策など)につながることに気づきます。
「みんな不可能なことは何もないっていうけど、僕、毎日何もしていないよ」と、プーがクリストファーに発します。それは「何かしなければ」と常に忙しなくしているクリストファーに心にゆとりを持つことや、大事なことを忘れないように促す言葉ではないでしょうか。
忙しなく日々が流れる現代人の心にも刺さる名言でしょう。
また「何もしない」ことが本作での名言であり、重要なテーマの一つであると感じさせられるのはエンディングソングの一曲として流れる「Busy Doing Nothing」です。その歌詞の一節には“何もしないということは僕がする最高の何かなんだ”というものがあります。エンディングソングにも注目して名言を噛みしめてみましょう。

名言②「風船は持っているだけで幸せになれるよ」を解説

名セリフに秘められた大切なこととは?

劇中、駅の売店で風船を目にしたプーが、クリストファーに「風船が欲しい」とおねだりをします。それに対し、クリストファーは「必要ないだろう」と面倒臭そうに断ります。しかし、プーは「必要ないけど、欲しいんだ。(風船は)持っているだけで幸せになれるよ」と引きませんでした。結局、プーは希望通りに風船を手に入れ、その姿にプーだけでなく周りのみんなも笑顔にしました。

一見、風船が欲しくて駄々をこねての発言に見えますが、「幸せになる」というプーの言葉には、“必要”という他人が思う理由ではなく、「自分自身がどう思うことが大事」というメッセージが秘められているのかもしれません。確かに、自分が欲しい、必要という理由は自分以外の人が決めることではないですよね。何気ないワンシーンのセリフですが、裏にあるメッセージに心を響かせた人も少なくなかったと思います。

また、劇中には同じく「風船」にまつわる心に響いたとされる名セリフがあります。それはクリストファーが仕事のために、森からロンドンに戻ろうとしたシーンで、プーが「それは風船より大切なもの?」と質します。もちろん、風船は比喩表現で、ここでいる風船は「自分にとって本当に大切なもの」を指していると思います。その時のクリストファーにとって、「仕事」は「風船(本当に大切なもの)」であるのか?と聞いています。仕事の忙しさにより家族とのすれ違いや、心がささくれ立ったクリストファーには響いたはずです。

プーの言葉に、「自分にとっての風船は何」と考えさせられた人も少なくなかったと思います。

名言③「今日が一番好き」を解説

心に響く名セリフのメッセージとは?

劇中の序盤に「100エーカー」の森で眠り込み、大事な会議当日に起きるクリストファーのシーンがあります。そこでプーは「今日は明日じゃなく、今日だよ」と、クリストファーに投げかけます。その言葉の意図は、1日を忙しなく過ごしてきたクリストファーに、「1日を大切に」「今日を大切に」と促しているようでした。
劇中の終盤、プーが「今日は何の日?」とクリストファーに何気なく尋ねます。それに対し、クリストファーは「今日だよ」と答えます。普通ならば「今日は何の日?」と問われれば、曜日や日付、あるいは予定などを答えることでしょう。しかし、クリストファーは「(今日は)今日だよ」と答えます。その答えにプーは「僕が一番好きな日だ」と返すのです。
二人のやり取りの裏側には「今日が大事」「今日を一生懸命生きる」といったメッセージが込められているのかと思います。
現代社会でも大人になればなるほど、日々、仕事など様々な予定があり、忙しなく1日を過ごしている人が殆どだと思います。「忙しい」という漢字はよく「心を亡くす」と表現されます。まさにクリストファーは会社での仕事が忙しく、「心を亡くす」「自分を見失う」状態だったのかもしれません。プーと再会し、心を取り戻したクリストファーは「(今日は)今日だよ」と心の余裕をうかがわせる言葉を発しました。その姿にプーは「(穏やかなクリストファーと過ごしている今日が)僕が一番好きな日」と言葉を紡いだのではないでしょうか。
また、アニメ『くまのプーさん』の中でも「君と一緒に過ごす日は、いつだって僕のお気に入りの日さ。だから今日は僕の新しいお気に入りの日だよ」という、名セリフがあります。
「今日が一番好き」というフレーズは『くまのプーさん』の実写化である『プーと大人になった僕』には不可欠な名言なのかもしれませんね。アニメ『くまのプーさん』を見て、アニメでの名セリフの場面を思い出し、チェックしながら実写映画『プーと大人になった僕』を観ると、より楽しめるかもしれませんね。

ディズニー映画には名言が多い 

プーさんだけじゃないディズニー関連作品のおすすめ名セリフ一覧

本作『プーと大人になった僕』はディズニー映画です。多くの人に愛されるディズニーランドや、ミッキーマウスなどの人気キャラクターの生みの親であるウォルト・ディズニー氏。彼も時代を超えて受け継がれた名言を残しています。日本でも世界でも有名な名言「夢を追い求める勇気があれば、すべての夢は叶う」は、時間が経過した今でもです。ディズニー氏が亡くなった後もその遺志を継いだ多く人が、たくさんの映画やアニメなどを作っています。子供から大人まで幅広く愛されるディズニー映画には多くの名言が存在します。ディズニー映画が大好きな人はすべての物語、シーンがドラマティックで、“人生の教え”だと思う人もいると思います。例えば「愛とは、自分よりその人のためを想うこと」(『アナと雪の女王』)、「ほんとうの英雄は力の強さで評価されるのではない、心の強さで評価されるのだ」(『ヘラクレス』)、「他人への少しの思いやりと少しの気遣いが、全ての違いを生むんだ」(『くまのプーさん』)、「女の子が身に着けるべき一番大切なものは、自信よ」(『シンデレラ』)、「幸せなことを考えれば、翼がはえたのと同じ」(『ピーターパン』)。ディズニー作品は数多くあり、その数だけ名言・名セリフがあると思います。初めて作品を見る人も、一度見て、次にもう一度見るという人も「名言・名セリフを探す」という気持ちで見るとより楽しめるかもしれませんね。

映画『プーと大人になった僕』のキャスト・スタッフ基本情報

主人公の吹き替えにはあの名優が担当

『プーと大人になった僕』


<作品情報>
監督:マーク・フォースター
脚本:アレックス・ロス・ペリー/マーク・スティーヴン・ジョンソン
キャラクター原案:A・A・ミルン/E・H・シェパード
音楽:ジェフ・ザネリ/ジョン・ブライオン
公開:2018年
ジャンル:ファンタジー
出演:ユアン・マクレガー(堺雅人)/ヘイリー・アトウェル(園崎未恵)/ブロンテ・カーマイケル(遠藤璃菜)/マーク・ゲイティス(坂東尚樹)/ジム・カミングス(かぬか光明)/ブラッド・ギャレット(石塚勇)/ニック・モハメッド(小形満)ほか

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