少々古いめの映画だから、そんなに派手な刺激もないんじゃないかとタカをくくって見ると痛い目に遭ってしまう!自宅のエレベーターに閉じ込められた女性の身に起こった恐怖とは⁈ショックを受ける覚悟をもってしてでないとオススメできない衝撃作だ。
あの名優のデビュー作でもあるサスペンス・アクション
『風と共に去りぬ』のオリヴァイア・デ・ハヴィランドが恐怖を体験することとなった女性を演じたサスペンス・スリラー。ルーサー・デイヴィスのシナリオを、TV演出家のウォルター・グローマンが演出している。また『ゴッドファーザー』や『ミザリー』などで知られる名優ジェームズ・カーンの映画デビュー作でもある。
夏の暑い日、金持ちの夫人を襲った恐怖
ヒルヤード夫人は息子マルカムと、その地区には似つかわしくない大邸宅で世間と交渉を絶って暮らしていた。ある夏の日、マルカムはいつものように置き手紙をして出かけるが、屋敷の電気系統が故障したためにヒルヤード夫人は自宅のエレベーターに閉じ込められてしまう。エレベーターは数メートルの高さで停止し、夫人は助けを呼べずに恐怖心を募らせてゆく。そのうちにアル中の浮浪者が気づいてドアを破って入ってきたが、夫人を助けようとはせず、物品を物色して持ち出して金に変える。そして、それを目撃した不良少年らも便乗して屋敷を荒らし始め、残虐行為を重ねてゆく。
現代社会が抱える問題に先見の明で警鐘を鳴らす
本作は長年観ることが困難だったため、映画ファンの間ではカルトムービーとして知られている貴重な作品。さらに格差社会や世間の無関心や冷たさといった、現代にも通じる社会問題を炙り出している。半世紀以上前の作品ではあるが、改めて新鮮な気持ちで今見ることに意味があると言えるんじゃないだろうか。
不意打ち
[字]2020年6月8日 21:00~22:45
[字]2020年6月12日 12:00~13:45
[字]2020年6月21日 10:00~11:45