ノスタルジックな雰囲気が漂う『時代屋の女房』で昭和を懐かしむ
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令和になってもう久しく、令和2年の年も暮れようとしているが、何を見ようかなと迷ったら昭和の懐かしい邦画を見てみるのもいいんじゃないだろうか。
『時代屋の女房』は古道具屋を舞台にしており、古道具というアイテムからしてノスタルジックな雰囲気が漂っていて昔を懐かしむにはもってこいの作品だ。

あらすじ

安さんの前に謎の美女・真弓が現れるが…

東京・大井町。
三叉路に架かる陸橋の下に、「時代屋」という安物ばかりの骨董屋があった。
ある夏の日、そこの主人・安さんの前に銀色の日傘をさして野良猫を抱えた謎の女・真弓が現れる。
安さんのもとに居ついた彼女だったが、なぜか家出癖があった。
ひと言の伝言と、ビクターの犬の置物を置いて姿を消す。
三度目の家出をしてから、なぜか野良猫も家出し、今度は帰ってこないかもと気になりながらも、安さんはひとり暮らしの気ままさを楽しんでいた。
そんなある日、面差しが真弓に似た美郷と出会う。

人情喜劇を得意とする森﨑東監督が手がける

原作は第87回直木賞を受賞した村松友視が手がけた同名小説。
1970年の『男はつらいよ フーテンの寅』をはじめ、映画として最後の作品となった『ペコロスの母に会いに行く』まで人情喜劇を取り続け、2020年7月に鬼籍に入った森﨑東監督がメガホンを取っている。
本作の後に長尾啓司監督、古谷一行・名取裕子共演で『時代屋の女房2』も製作。また2006年にドラマ化もされている。

美しくフォトジェニックな夏目雅子に注目

古道具屋の主人には渡瀬恒彦、彼の前に現れる2人の女性を夏目雅子が一人二役で演じている。
ともにこの世を去った昭和のスター俳優たちの魅力に酔うことができる。
とくに夭逝した夏目雅子は本当に美しくフォトジェニックで、猫のように捕らえきれないヒロインにぴったりとハマっている。

衛星劇場

2020年12月11日(金)18:15~20:00
2020年12月23日(水)8:30~10:15
2020年12月29日(火)27:00~翌4:45

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