原作は傑作SF短編|鬼才監督が紡ぐ感動のSF映画『メッセージ』

テッド・チャンによる傑作といわれるSF短編「あなたの人生の物語」を原作に、『DUNE/デューン 砂の惑星』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が映画化した『メッセージ』。見る者の魂を揺さぶる感動のSF映画だ。

映画『メッセージ』(2016年)のあらすじ

傑作短編を原作に描く知的好奇心を満たすSF感動作!

大学で教鞭をとる言語学者のルイーズ・バンクスは、講義の最中に学生からテレビのニュースを見るよう促され、世界各国に宇宙船が飛来したことを知る。
そんな折、言語学の第一人者であるルイーズの元にアメリカ軍のウェバー大佐が来訪し、奇妙な音声を解読するよう求められ、それが知的生命体による未知の言語であることに気づいた彼女は、直接“彼ら”とコミュニケーションを取りたいと願い出る。
そして、物理学者イアン・ドネリーと共に宇宙船に乗り込んだルイーズは、2体の異星人「ヘプタポッド」とコンタクトを開始。
宇宙からの来訪者たちがつむぐ文字言語の意味を探りはじめる。

原作小説は最高傑作と呼び声が高いSF短編!

テッド・チャンの短編「あなたの人生の物語」

中国系アメリカ人、テッド・チャンによるSF小説「あなたの人生の物語」(原題:Story of Your Life)。
英語圏で出版されたSF短編のうち、もっとも優れていると審査された小説に送られるシオドア・スタージョン記念賞を1999年に受賞し、翌2000年にはネビュラ賞(アメリカSFファンタジー作家協会が主催する、英語で書かれた優れたSF・ファンタジー小説に贈る賞)も受賞した作品だ。
2016年に製作された映画『メッセージ』は、この傑作小説を原作に描かれた、未知との遭遇と記憶をめぐる物語。
異星人がなぜ地球にやってきたのか、彼らは人類に何を伝えようとしているのか…。
ルイーズは異星人たちとコンタクトすることにより、数奇な運命を辿ることになる。
不思議な時間感覚と切ない人間ドラマの行きつく先を見届けて欲しい。

鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の初SFドラマ

賞レースでもおなじみの名優たちの共演にも注目

映画『メッセージ』でメガホンをとったのは、2021年に公開されて話題を呼んだ『DUNE/デューン 砂の惑星』、そしてあの名作SFの続編として製作された『ブレードランナー 2049』の監督を任せられたドゥニ・ヴィルヌーヴ。
本作は、前述の大作SF作品を世に送り出し続けるヴィルヌーブ監督にとって、初のSF作品となる。
主人公のルイーズを演じたのは、『魔法にかけられて』『アメリカン・ハッスル』のエイミー・アダムス。
ゴールデングローブ賞やアカデミー賞にも度々ノミネートされる名女優が、異星人からのメッセージを解読しようと試みる言語学者を熱演している。
そして、ルイーズとともに異星人の調査にあたる物理学者のイアンを、マーベルシネマティックユニバース『ホークアイ』でおなじみのジェレミー・レナーが演じているほか、『ラストキング・オブ・スコットランド』のフォレスト・ウィテカーがウェバー大佐に扮するなど、魅力的なキャストが集結し、異星人からのメッセージに隠された感動的な物語に挑む。
なお、本作は第89回アカデミー賞の作品賞や監督賞など合計8部門にノミネートされ、うち音響編集賞に輝いた。

ドゥニ・ヴィルヌーブ監督『DUNE/デューン 砂の惑星』の記事はこちら!

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