最新主演作『チア・アップ』が2020年7月3日(金)に公開される名女優ダイアン・キートン。軽妙な演技の個性派として長年活躍している彼女の出演作を振り返っていきたい。
プロフィール
Diane Keaton
1946年、カリフォルニア、ロサンゼルス生まれ。ニューヨークに移って演技を学び、ブロードウェイの舞台で経験を積む。ウディ・アレンの脚本による舞台劇『Play It Again, Sam』に出演し、トニー賞にノミネートされた。この作品は1972年に『ボギー!俺も男だ』として映画化され、その後もウディ・アレンの監督作品に出演。『アニー・ホール』(1977年)ではアカデミー主演女優賞を受賞した。
『ゴッドファーザー』(1972年)
アメリカに君臨するイタリア系マフィアの一族の歴史を描く大河シリーズのなかで、彼女は主人公であるマイケル(アル・パチーノ)の妻を演じている。裏社会の顔役として徐々に頭角を現していく夫を深く愛しながらも、男たちの世界にまったく入っていくことができない複雑な立場。その後のコメディ演技とはまったく異なるシリアスな役どころだ。
『ボギー!俺も男だ』(1972年)
のちにコンビで多くの傑作を放つウディ・アレンとの最初の仕事となった舞台劇の映画化で、舞台版に引き続いての出演。名優ハンフリー・ボガートの魅力にとりつかれ、毎日のように彼の主演作『カサブランカ』を観ている夫に愛想をつかす妻を演じている。かつてカリスマ的な人気を誇っていたハンフリー・ボガートの名前は近年の映画ファンにはなじみがないかもしれないが、松田優作やブルース・リーに憧れて、すっかりその人になりきってしまう映画ファンを想像してみてほしい。
『アニー・ホール』(1977年)
アカデミー主演女優賞を受賞した、彼女の代表作のひとつ。ウディ・アレンの私小説的な作品で、少し神経質な彼が演じるコメディアンのパートナー、アニーを演じている。何度も喧嘩を繰り返しながらも復縁する2人。彼との出会いから現在までが走馬灯のように描かれるこの映画では、観ているうちに 彼女のさりげない仕草に目を奪われ 、思わず彼女とずっと暮らしているかのような錯覚を覚える。
『チア・アップ』(2019年)
彼女が製作総指揮も務める最新主演作は、余生をゆっくりと過ごすはずだった女性が平均年齢72歳のチアリーディングチームを結成する…というコメディ。チア未経験の彼女が、かつてチアリーダーに憧れていた夢を叶えるため、同世代の仲間たちを集めて大会出場を目指す。
まとめ
デビュー以来、俳優の仕事と並んで個性的なファッションで大衆をリードをしてきた彼女は、その生き方も含めて現代の女性たちの先を行くものでした。彼女のセンスは今でもまったく衰えることはなく、インスタグラムのフォロワー数は2020年3月現在でなんと1300万人となっています。