【映画×モンスター】No.5『30デイズ・ナイト』最恐の吸血鬼襲来

第5回となる今回は、数ある吸血鬼映画の中でも随一の恐怖度を誇る『30デイズ・ナイト』をピックアップ。30日続く極夜中の町に突如現れた吸血鬼…。助けナシ、救いナシ、生き残るためにはすべてを使うしかない…。飛び散る鮮血、飛び交う悲鳴、その先にあるものとは!?

【はじめに】モンスター映画の魅力（マニアックすぎぃ）

時に残酷で時にカッコイイ姿を見せつけてくるアイツ等

モンスター映画とひとことで言っても、ひたすらにグロイものから、あれちょっとカッコイイかも？　と多種多様に存在している。そんな数ある作品の中から、モンスター映画好きの筆者が毎週土曜日に勝手にピックアップして紹介していく。ここは、そんなマニアックな連載ページになります。はじめに言っておくと得られるものは何もない（笑）ので、暇つぶし程度にご利用くださいませ。それでははじめましょう。

【モンスター】No.5『30デイズ・ナイト』

“最恐”にして最高！何年たっても筆者的にNo.1の吸血鬼映画

かつて一大ブームを築いた吸血鬼映画も、最近は落ち着いた？のかちょっと少なめ。筆者的に怪物として描かれる時は吸血鬼、ロマンスもので描かれる時はヴァンパイアのイメージ。もちろん、本作で登場するのは吸血鬼。それも、一切の容赦がない吸血鬼たち。何年たっても更新されず、気付けばふとリピートしてしまう本作の魅力を紹介していく。

『30デイズ・ナイト』に登場する「吸血鬼」とは？　

主な吸血鬼の特徴は、口に鋭い牙があって色白で太陽が苦手、そして人間の血を吸う。これらが主な特徴で本作で登場する吸血鬼たちもすべてに該当。かつ、かなり凶暴で残忍。ひとり、またひとりと村人が犠牲になっていく…なんて優しいものじゃなく、ある時点で虐殺がはじまるのが本作で登場する吸血鬼たちの怖いところ。24時間夜が続く極夜を狙って町を訪れた吸血鬼は賢く、また狡猾に動く。隠れている人間をおびきだして狩るために人間を使い、それでダメなら切り刻みながら血を浴びる。そんな地獄絵図のような状況が30日間続く…それが『30デイズ・ナイト』に登場する吸血鬼たちの姿だ。

増殖方法

『30デイズ・ナイト』も数ある作品と同じで血を吸われると感染し、吸血鬼へと変貌する。ただし、唾液に含まれる何かが作用するのか、はたまた吸血の際に何かを注入するのか、吸血⇒吸血鬼の構図ではあるものの実際のメカニズムは不明なところ。ゾンビ映画では「増殖」が一番の恐怖どころではあるものの、吸血鬼は個が強いため数はいらないのか本作で登場する吸血鬼のリーダーいわく、「新たな仲間はいらない」とのこと。あくまで狩場としてこの極夜中の町を訪れ、娯楽や食品としてでしか人間のことを見ていないよう。けれど、そんな中でも不可抗力で吸血鬼への変貌は起きてしまうもので、かつて仲間だった町民の変化にも注目…。

『30デイズ・ナイト』の魅力

本作の魅力は何と言っても容赦のない吸血鬼と人間たちによる極限サバイバル。倒し方も弱点も分からない状況下で生き残るために慎重にトライ＆エラーを重ねる人間サイド。そして、最大の弱点・太陽の存在を気にしないでいられる極夜という現象を利用して町を訪れた吸血鬼サイド。1日が過ぎるにつれて人口も仲間も減っていくかつ極寒という最悪の環境のなかで生き残るのは人間か吸血鬼か…そんな緊迫したシーンが多いのも本作の見どころのひとつ。

【最後に】吸血鬼×ロマンスものじゃなくサスペンスやスリラーものが好きなら超おすすめ

ハロウィン直前ということもあり今回ピックアップした『30デイズ・ナイト』は、吸血鬼の恐怖を描いた映画の中では筆者的にずっと1番を維持しつつも印象深い作品。吸血鬼の怖さや凄さが分かるのも魅力だけれど、何よりもダニー・ヒューストン演じる吸血鬼のリーダーがどこかカッコよくて好き。そしてもちろん必死の抵抗を続ける人間側もジョシュ・ハートネット演じる保安官のエバンの選択がリアルで良き。そして舞台は絶望的な「30日間」という長期的なサバイバル…たまりませんね。ちなみに極夜というのは昼も夜のように暗い＝1日中夜が続き、地球の軸が傾いているが故に北極圏や南極圏で起こる現象のこと。反対に1日中昼のように明るい現象は白夜。この極夜という舞台設定がまた吸血鬼の恐怖度を物語っていて、ただでさえ極寒の地域で「夜が続く」＝物凄く寒いしどんどん寒くなる。人間側は厚着しているのに対し、吸血鬼側は薄着。この対比も面白いので作品をチェックする際は要チェック。

ちなみに次回は絶望的にアレな映画『フィースト』についてピックアップできればと思います。それでは。

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