人生のピンチをコミカルに描いた『ニューヨーク　最高の訳あり物件』

第二の人生を歩みだそうと意気揚々としてるところに夫から離婚を告げられ、さらに傷心の日々を過ごしているなか夫の前妻がうちに転がり込んで来て家の所有権を主張してきたら…⁈『ニューヨーク　最高の訳あり物件』はそんな人生の悲劇をユーモアに包んで描いたヒューマン・コメディ。

女性の永遠のテーマを軽やかに描く

メガホンを取ったのは『鉛の時代』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞し、『ハンナ・アーレント』が日本でもヒットしたドイツの社会派監督、マルガレーテ・フォン・トロッタ。70歳を超えて初のコメディに挑戦し、結婚や仕事と子育て、年齢を重ねることなど女性の永遠のテーマを軽やかに描いている。

人生のトラブルが続けざまにやって来て…

マンハッタンの高級アパートメントで暮らすモデルのジェイドはデザイナーとしてのデビューを控え、準備に追われていた。しかし、スポンサーでもある夫のニックから一方的に離婚を告げられる。さらに夫の前妻・マリアがやって来て部屋の所有権の半分は自分の物だと主張してきて…。

演技派女優たちが対照的な女性を熱演！

略奪婚した夫から離婚されるジェイドを演じるのは『ヘラクレス』でギリシャ神話の女狩人アトランテを演じたノルウェー人女優のイングリッド・ボルゾ・ベルダル。2人の子どもを育て上げたマリアは『帰ってきたヒトラー』のドイツを代表する演技派女優のカッチャ・リーマンが扮する。彼女たちが対照的な女性を演じ、演技でも火花を散らしている。