【高身長でマッチョ】アダム・ドライバーの近年出演作に注目

『スター・ウォーズ』新三部作のカイロ・レンなどでおなじみの俳優、アダム・ドライバー。映像で見てもハッキリと「背が高い!」ということが分かる高身長(189cm)に加え、実はマッチョというスタイルの持ち主。にもかかわらず、どこか愛嬌もあったりとその魅力は尽きない人物だ。今回は、そんなアダム・ドライバーの近年出演作からおすすめ作品を紹介する。

最後の決闘裁判

持ち前の屈強な肉体が似合う騎士を堂々と演じる

巨匠リドリー・スコットが監督を務め、中世フランスで実際に行われていたという決闘裁判を描いた作品。
本作でのアダム・ドライバーの役どころは、主人公であるカルージュ(演:マット・デイモン)の妻・マルグリット(演:ジョディ・カマー)に乱暴されたと訴えられたル・グリという男。
カルージュの旧友でもあるル・グリは無実を主張するが、その真実の行方はカルージュとの決闘裁判に委ねられることに。
敗者は死罪となり、カルージュが負ければマルグリットも火あぶりにされるというこの決闘で、どんな結末が待ち受けるのか…?
本作は、マルグリット、カルージュ、ル・グリの3人の視点で描くという構成。
黒澤明監督の『羅生門』を彷彿とさせる作りであることも話題となり、マルグリットを演じたジョディは、「時には頭が少しクラクラにもなりましたよ。3つの異なる視点を、すべて同じ日に撮影することもありましたから!(公式HPより)」とすさまじい集中力で撮影に挑んだ様子を語っている。
実力派俳優3人の豪華共演もあることながら、こうした構成も相まって物語に飽きづらい作品となっている。

最後の決闘裁判

監督:リドリー・スコット
出演:マット・デイモン、アダム・ドライバー、ジョディ・カマー、ベン・アフレック ほか
制作国:アメリカ
上映時間:153分

ハウス・オブ・グッチ

翻弄される名家の御曹司が不思議と似合う

こちらも同じくリドリー・スコット監督作品。
前述の『最後の決闘裁判』もこの『ハウス・オブ・グッチ』も2021年製作ということもあって、立て続けに作品に呼ばれたアダム・ドライバーへの信頼度がうかがえる。
かの有名なブランドであるグッチを創業した一族の盛衰を描いた本作は、レディー・ガガが主演を務め、初主演作『アリー/スター誕生』とは全く違う“攻めた役柄”に挑んだことも話題となった。
そんなレディー・ガガ演じるパトリツィアに振り回されるのが、本作でアダム・ドライバーが演じるマウリツィオ。
グッチ一族の御曹司で、やがてはグッチを率いることも約束されていたはずの彼が、パトリツィアと出会ったことでその運命を大きく変えていく。
パトリツィアからの熱烈なアプローチを受けてみるみる虜になっていくマウリツィオは、一見すると哀れでもあるのだが同時に可愛らしくもあって、アダム・ドライバーの愛嬌的な魅力が見えてくる。
だが、時が進むにつれて二人の関係性は段々と変わっていき、それによってマウリツィオもしっかりと変わっていくのは、さすが演技派俳優といったところだろう。
レディー・ガガの強烈な役柄に目が行きがちだが、アダム・ドライバーの魅力もしっかりと発揮された作品である。

ハウス・オブ・グッチ

監督:リドリー・スコット
出演:レディー・ガガ、アダム・ドライバー、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ ほか
制作国:アメリカ
上映時間:159分

アネット

主演だけでなくプロデューサーも担当

卓越した演出力と圧倒的な映像美が魅力のレオス・カラックスによる、2012年の『ホーリー・モーターズ』以来となる監督作。
彼にとって初の英語映画にしてミュージカル作品でもある本作は、ロンとラッセルのメイル兄弟によるバンド・スパークスのオリジナルストーリーを原案に、ほぼ全編の台詞が歌われる独創的なダークファンタジーに仕上がった。
主人公のヘンリーを演じるのがアダム・ドライバー。
本作のプロデューサーも兼ねており、攻撃的で挑発的なユーモアセンスをもった人気スタンダップ・コメディアンという役柄に挑んだ。
才能をもった娘を授かったことで嫉妬や猜疑心にさいなまれて、次第に理性が狂っていく男を文字通り怪演している。
アダム・ドライバー演じるヘンリーの妻を演じるのは、『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』で第65回ゴールデングローブ賞主演女優賞を獲得したマリオン・コティヤール。
二人による掛け合いも見逃せないポイントのひとつ。
そんな本作は、第74回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞している。

アネット

監督:レオス・カラックス
出演:アダム・ドライバー、マリオン・コティヤール、サイモン・ヘルバーグ、古舘寛治 ほか
制作国:フランス=ドイツ=ベルギー=日本=メキシコ
上映時間:140分

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