世界中で愛される「ムーミン」のパペットアニメーション『ムーミン谷とウィンターワンダーランド』

1978年から82年にかけて製作されたトーベ・ヤンソン原作の『ムーミン』短編TVシリーズを再編集した劇場版第3弾。手作りのパペットによるストップモーション・アニメで描くムーミン谷の世界観が、詩情豊かで素朴な温もりを伝える。

ムーミン谷に初めてのクリスマスが訪れる

冬の気配が迫る秋のムーミン谷。毎年冬になると南の地方へ旅に出るスナフキンが今年も旅立つ予定と知り、ムーミントロールは寂しく思う。一方、ムーミン一家は冬眠の備えを済ませ、一面が雪に覆われた夜に長い眠りにつく。だが、氷姫の姿を夢に見たムーミントロールは寝つけなくなってしまう。その頃、リトル・ミイがヘムレンおじさんからクリスマスの存在を聞かされ、ムーミン一家を起こしてクリスマスを迎える準備を始めるのだが…。

家族で楽しめる吹き替え版に豪華キャストが集結

今回紹介する吹き替え版では、宮沢りえがムーミントロールの声を担当し、神田沙也加がナレーションを務めた。また、人気声優の森川智之、朴路美らも出演する。温もりのあるパペットで織りなされる冒険ファンタジーは、寒い冬に家族で楽しみたい。

トーベ・ヤンソンとムーミン

フィンランドを代表する児童文学作家、トーベ・ヤンソン（トーベ・マリカ・ヤンソン）が生み出したムーミンシリーズ。彫刻家の父、グラフィックアーティストの母の間に生まれたトーベ・ヤンソンは、「まるで呼吸するように」芸術に親しんで育ったという。そんな彼女は15歳にして、雑誌やポストカードのイラストレーターとして収入を得るようになる。第二次世界大戦中には風刺画を描き、そこでサインがわりに使っていた鼻の長いキャラクターがやがて世界中で親しまれるムーミンに変貌していく。戦後は当時世界最大の発行部数を誇る新聞にムーミンの漫画が連載され、その人気を決定づけることに。

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