9月のおすすめ韓国映画『偽りの隣人』笑いと涙とスリルが絶妙!
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9月17日公開の韓国映画『偽りの隣人 ある諜報員の告白』は、コメディとシリアスのバランスが絶妙な社会派ヒューマンサスペンス。『7番房の奇跡』のイ・ファンギョン監督最新作の本作は、韓国で初登場1位を獲得した話題作だ。

前半はコミカルにテンポよく、次第に緊張感が増していく

サスペンスの要素は少なめ

 韓国版アカデミー賞である“大鐘賞”で歴代最多の12部門にノミネートされ、うち4部門を受賞、韓国映画歴代動員数3位という大記録を打ち立てた『7番房の奇跡』のイ・ファンギョン監督による最新作とあって、本作への期待は大きい。
 『偽りの隣人 ある諜報員の告白』は、映画ポスターなどのイメージから、かなりシリアスな緊迫した雰囲気が続くかと思いきや、前半を中心にへっぽこ諜報員たち(チーム長を除く)のコミカルな展開が続き、話が進んでいくにつれて、緊張感のあるシーンへと移行していく。イ・ファンギョン監督の魅力でもある“緩急”が絶妙なバランスでつけられていて、さらにはしっかりと涙を誘うストーリーにも仕上がっている。
 また、“社会派ヒューマンサスペンス”と謳われているが、サスペンスの要素は少なめだと感じた。スパイものだがコメディやヒューマンの要素も多く、映画のジャンルに縛られず楽しめる作品だ。

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大泉洋、なだぎ武にそっくり? 

韓国の名優たちが勢ぞろい

 国家に忠誠を誓い、家族にも極秘で国家安全政策部の熱血職員として身を粉にするユ・デグォンを演じたのは、人気俳優のチョン・ウ。ドラマ『応答せよ1994』で大ブレークし、これまでスパイや弁護士などを演じてきた。本作では隣の家を盗聴する諜報員チームのリーダーとして、愛国心を持って任務にあたりつつも、徐々に上層部の考えに疑問を抱くようになる心情の変化や感情の揺れを熱演している。
 そして彼はやはり大泉洋に顔が似ている(と思う)。彼を見るたびにこう思ってしまうのだが、本作には、なだぎ武にそっくりなキム・ビョンチョルも諜報員の一員として出演している。まるで大泉洋となだぎ武が共演しているようだと思えるが、次第にそれぞれの魅力ある演技に引き込まれていくだろう。
 そして政治家の イ・ウィシク を演じるのは『7番房の奇跡』にも出演していた名優オ・ダルスだ。言論の自由のみならず人権までも侵害される韓国の情勢下で、圧制に耐えながら民主化のために闘い続ける政治家を強く演じる。
 また、憎き敵役のキム室長を演じたのはキム・ヒウォン。恐怖で国を支配し、ためらいのない残酷さで人々を統制していく。冷たく、そして鋭い眼差しが印象的だ。

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『偽りの隣人 ある諜報員の告白』あらすじ

国家を揺るがせた男たちの“正義”を描く

1985年、国家による弾圧が激しさを増す中、次期大統領選に出馬するため帰国した野党政治家イ・ウィシク(オ・ダルス)は空港に到着するなり国家安全政策部により逮捕され、自宅軟禁を余儀なくされた。諜報機関はウィシクを監視するため、当時左遷されていたものの愛国心だけは人一倍強いユ・デグォン(チョン・ウ)を監視チームのリーダーに抜擢。デグォンは隣家に住み込み、24時間体制の監視任務に就くことになった。機密情報を入手するため盗聴器を仕掛けたデグォンだったが、家族を愛し、国民の平和と平等を真に願うウィシクの声を聞き続けるうちに、上層部に疑問を持ち始める。そんな矢先ウィシクとその家族に命の危険が迫っていたー。

『偽りの隣人 ある諜報員の告白』

■9月17日(金)より、シネマート新宿ほか全国ロードショー
■配給:アルバトロス・フィルム
■提供:ニューセレクト

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