整形国・韓国発の整形サイコホラー『整形水』。目を塞ぎたくなるグロいシーンや、背筋が凍るような展開が待ち受ける…。原作漫画は世界累計閲覧数が31億回を超える大人気作『奇々怪々』。日本語吹き替え版は豪華声優陣にも注目だ。
原作漫画よりも“ホラー度”“サイコ度”が増した映画版
ホラー、サイコ、グロテスク好きにはおすすめ
ホラーやグロテスクなものが苦手な筆者は、しばしば手で顔を覆い、指の隙間から薄目でこの映画を観た…。
“整形水”という魔法の水を手に入れた主人公が超絶美人へと変貌するのだが、“整形水”は浸りすぎると肉が溶けて無くなってしまうという恐ろしい水でもある。肉を求めて、理想の美しさを求めて狂っていく主人公が恐ろしい。
原作は『奇々怪々』というオムニバス形式の漫画で、本作の『整形水』はそのうちの1つだ。本作を見終えた後、原作はどんな感じなのか気になって覗いてみたが、ホラーやサイコの要素はあるのものの、映画よりも随分とあっさりしていた。映画は原作と設定を変えている点も多々あり、それがストーリーに厚みを生み出していることがわかった。また、肝心のホラー度やサイコ度は、原作よりも映画のほうがはるかに増していた…! 原作ファンは、映画でどのように昇華されているのかぜひ確かめてみてほしい。
正直なところ、日本のアニメを見慣れているせいか、アニメーションへの違和感は拭えないが、ホラー、サイコ、グロテスク好きにはおすすめの作品だ。
沢城みゆき、諏訪部順一など人気声優陣が吹き替え
上坂すみれ、日野聡も出演
主人公のイェジを演じるのは「峰不二子」「鬼太郎」「クラピカ」などの声で知られる沢城みゆき。本作では、“整形水”を使用する前の太っているイェジの声を出すために、口に綿を入れて芝居をしたそうだ。
また、ソレ(整形後のイェジ)の恋人・フジンを、呪術廻戦の「両面宿儺」、黒子のバスケの「青峰大輝」などを演じている諏訪部順一が担当。サスペンスやホラーが好きだという諏訪部はオファーを快諾したといい、本作の衝撃のラストは後世に語り継がれるレベルではないかと語る。
そして芸能界のスタータレント・ミリを上坂すみれ、ミリが所属する事務所のマネージャー・キムを日野聡が演じるなど、人気声優陣たちが吹き替えを担当する。
『整形水』のあらすじ
誰もが美しくなれる奇跡の水。つけたら最後、破滅のはじまり―。
人気タレントのメイクを担当しているイェジは、小さい頃から外見に強いコンプレックスを持っていた。タレントからは罵倒され、ふとした偶然で出演したTV番組では、自分への悪意ある書き込みで自暴自棄に。そしてある日、巷で噂になっている“整形水”がイェジの元へ届けられた。顔を浸せば、自らの手で自由自在に思い通りの容姿へと変えることができてしまう奇跡の水。後遺症も副作用もない。美しくなりたいという欲望に駆られ、イェジは“整形水”を試すことを決意する。全く新しい人生を歩むために。それからしばらくして、周囲で不審な出来事が起こり始める…。
公開日:2021年9月23日(木・祝)
原作:オ・ソンデ(LINEマンガ『奇々怪々』内「整形水」)
配給:トムス・エンタテインメント/エスピーオー
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