外出自粛ムードの夏だからこそ見たい『ぐらんぶる』

例年とは異なり、コロナ禍で積極的な外出を自粛することを余儀なくされたこの夏。
海や花火、レジャーなどを楽しみにしていたけれど、やむなく諦めたという人も多いのではないでしょうか。
そんなコロナ禍の夏だからこそ見てほしい映画が、今回紹介する『ぐらんぶる』です。
早速、その魅力を紹介していきます。

あらすじ

海が近くにある大学への進学を機に、おじが経営するダイビングショップ「グラン・ブルー」に居候することになった北原伊織は、ある日、大学のキャンパス内で目を覚ます。
スマホを向けながら好奇の目を向けてくる人々の目線に戸惑いながらも自分の体に目を向けた伊織は、なぜか全裸の姿であることに気が付く。
その後、同じくなぜか全裸でキャンパス内にいた今村耕平と出会った伊織は、ともにその謎を解明することに。
こうして、伊織と耕平の裸色にあふれたキャンパスライフが幕を開けるのだった…。

清々しいくらい頭を空っぽにできる圧倒的なおバカ映画

『ぐらんぶる』がどういう作品かを簡潔に表すならば、おバカな青春映画の一言につきるでしょう。
“vamos(スペイン語で「Let’s Go」のような意味)”を合言葉に踊りだしたかと思えば、ビール片手に野球拳を繰り広げ、果ては全裸で騒ぎまくる…、といったように、全編通して難しく考えるようなシーンが一切ないのが特徴。
W主演の竜星涼、犬飼貴丈は、ともに戦隊ヒーローと仮面ライダーで主役を務めた“イケメン”の2人ですが、そんな顔の整った男たちが全裸で騒ぎまくるのが面白くないわけがなく、清々しいくらい頭を空っぽにできる作品となっています。
また、主演2人の演技も見事。
ふざけるときは大いに弾け、まじめなシーンではしっかり魅せる実力の高さはもちろんのこと、2人の息のあった掛け合いで笑いをとっていく姿は、卓越したコンビ芸と言えるでしょう。

きれいな海の中を映すダイビングシーン

とにかく全裸のシーンが記憶に残りやすい『ぐらんぶる』ですが、それ以外にももちろん見どころはあります。
それが、きれいな海の中を映したダイビングシーン。
基本おバカな路線の本作ですが、映画化にあたり、原作者から「ダイビングのシーンだけはふざけないでください」という要望が出されたとのこと。
加えて、監督を務めた英勉の希望で海の中の演技もスタントではなく本人たちで撮影することになり、出演者はクランクイン前にダイビングのライセンスを取得したほどの気合の入りよう。
その結果、『ぐらんぶる』の中でも屈指の美しいシーンを撮影することに成功しました。
なお、ダイビングショップ「グラン・ブルー」は熱海、海は和歌山県の串本と沖縄県の伊江島がロケ地となっています。

英勉監督の手腕が光る演出の数々

監督を務めた英勉監督といえば、若い俳優を中心としたエネルギー溢れる作品を多く手掛けてきた人。
オファーを受けて原作を読んだとき、登場人物やセリフのうまさに魅力を感じつつも「映画になるかい!」と思ったそうですが、まっすぐにバカバカしい映画を作るため、怒られるのを覚悟のうえで、絶対にぬるくしないでハードコアな作品にするつもりで挑んだとのこと。
その手腕をいかんなく発揮して、本作を誰もが楽しめるエンタメ映画に仕上げました。
個人的にお気に入りなのは、ダイビングサークルに新しく入った美女・吉原愛菜とサークル部員たちがはしゃぎながら砂浜で追いかけっこするシーン。
まさに青春の一ページ…とはいかず、あることのせいで台無しになっているのですが、主題歌も担当したsumikaの挿入歌のおかげもあってか、無駄に爽やかでCM感のある演出には笑わずにはいられませんでした。

おわりに

ここまで『ぐらんぶる』の見どころを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
外出自粛ムードで思いっきり遊びづらいこの夏だからこそ、こうしたおバカ映画で頭を空っぽにして、鬱々とした気分をふきとばしちゃいましょう!
それでは、vamos!!

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