台湾の「F4」ヴィック・チョウも出演!中国ドラマ『大宋宮詞 ~愛と策謀の宮廷絵巻~』
©2020 Shanghai Ruyi Production Company & Rosat media & entertainment corporation

中国・北宋時代に平民から皇后にまで上りつめた女性・劉娥(りゅうが)の一代記を描いた中国大型時代劇が、チャンネル銀河でTV初放送。台湾の人気グループ「F4」のメンバーであるヴィック・チョウが、劉娥の夫にして第3代皇帝・真宗を演じたことも注目のドラマだ。

『大宋宮詞~ 愛と策謀の宮廷絵巻~』あらすじ

劉娥はいかにして、皇后まで上りつめたのか?

北宋第2代皇帝・太宗趙光義(たいそう・ちょうこうぎ)は、遼との戦いで重い矢傷を負ってしまう。
自分の命の危機を悟った皇帝は「子をなした者を皇太子にする」と宣言するが、これは臨月の妻をもつ第3皇子・襄王(じょうおう)である元侃(げんかん)を指名したに等しく、元侃の兄たちと皇帝の実弟である秦王(しんおう)・趙廷美(ちょうていび)の不満を招くことに。
ある時、地震で皇宮が倒壊し、秦王と共に死を覚悟した皇帝は、実兄でもある先帝の死の真相を告白。
やがて、出征先で戦死したはずの元侃が若い娘・劉娥(りゅうが)を連れて帰還するのだった。

蜀の平民であった劉娥は、北宋の第3代皇帝・真宗(しんそう)が皇太子になる前の襄王だった頃、彼の命を救ったことがきっかけで愛し合うようになった女性だった。
真宗の正室・郭清漪(かくせいい)や側室・藩玉姝(はんぎょくしゅ)の存在、劉娥の身分を問題視する宮廷と朝廷からの反対など、さまざまな逆境がある中でも愛に生きることを決意する劉娥。
ところが、真宗との間に生まれた趙吉(ちょうきつ)が太子になってもなお、宮中に迎えられない。
そんな中、敵国・遼が和睦の条件として両国の皇子を相手国へ人質に送ることを提案してくる。真宗は朝廷に劉娥を認めさせるため、趙吉を遼に送ることを決めるのだが…。

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中国・北宋時代が舞台の大型時代劇

新たな視点で描かれる宮廷絵巻の行く末やいかに

『大宋宮詞 ~愛と策謀の宮廷絵巻~』の舞台となるのは、これまであまり映像化されてこなかった11世紀の中国・北宋時代。
そんな時代に実在した皇帝とその周囲に生きる大臣や皇后・妃たちの姿が、本作では丁寧に描かれる。

主軸となるのは、蜀の平民から皇后にまで上り詰めた劉娥と、北宋の第3代皇帝・真宗の関係性を中心としたラブストーリー。
劉娥は後に、章献明粛皇后(しょうけんめいしゅくこうごう)となる実在した女性で、侍女の子を奪って自分の子とし、幼い皇帝に代わって政治を行ったことから、漢の呂后、唐の武則天と並び「三大女主(女の君主)」とされるなど、批判的な描かれ方が多い人物。
しかし、本作の監督を務めたリー・シャオホンは劉娥の生き方や功績を見直し、どんな困難にもくじけないひた向きな女性として、新たな視点から彼女を描いた。

ほかにも、宋詞や茶道、磁器に絵画など、この時代に広く深まった芸術・文化が豪華なセットや小道具で丁寧に表現されている点も、見どころのひとつとなっている。

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知っているとより楽しめる歴史解説

中国・北宋時代(960年~1127年)

唐の滅亡(907年)後、中国では「五代十国時代」が始まる。この時代では、小規模な王朝やその周辺の多数の地方政権が乱立し、興亡を繰り返していた。そんな争乱を終わらせた五代最後の王朝である後周の武将・趙匡胤(ちょうきょういん)が960年に開封(かいほう)を都とし、宋を建国。こうして北宋時代が始まった。
その後、各地に割拠する諸国を次々に征服していくが、趙匡胤が976年に亡くなると、弟の趙匡義(太宗)が第2代皇帝として即位。979年に中国の統一を果たす。
統一後はこれまでの武断政治が解体され、文治主義へと転換した。貴族合議制を廃止して科挙官僚による官僚制を強化していき、皇帝の独裁制を樹立することに成功。茶や陶磁器などの特産物が盛んに生産され、商業は発達し、銅銭である宋銭や世界初となる紙幣・交子(こうし)も出現した。また、海外交易が盛んにおこなわれたことにより、海外にも宋銭と交子が流出するようになる。生産の発展、経済の成長を背景として、実用的な技術の開発が進み、国を大きく発展させた。
一方で、遼や西夏の侵入に苦しみ、防衛のための軍事費や和平作による贈与が財政負担を強めていった。1017年、政治改革を目的に政治家の王安石(おうあんせき)を登用して財政再建を目指したが、改革は失敗に終わってしまう。
そんな中、華北では宋江の乱、江南では方臘の乱と、農民反乱が相次いだことに加え、宋の朝廷の腐敗が進み、北方における金王朝の力が強大になっていく。金とともに遼を滅ぼすも、12世紀ごろには金が宋に侵入し、1126年には首都を攻め落とされ、ついに北宋は滅んだ。

歴史上の人物を熱演する実力派俳優たち

リウ・タオ×ヴィック・チョウが共演!

主人公の劉娥役を務めたのは、『琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~』『ミーユエ 王朝を照らす月』に出演したリウ・タオ。
平民時代の泥にまみれた姿から美しい皇后となり、老いてなお皇后として生きた劉娥だが、彼女が過ごした激動の生涯をリウが圧倒的な存在感をもって体現している。

そんな劉娥の夫であり、第3代皇帝・真宗を演じたのは、ドラマ『流星花園』(台湾版「花より男子」)から生まれた台湾の人気アイドルグループ“F4”のメンバーでもあるヴィック・チョウ。
皇子時代から名君としての器量を発揮し、やがて自信と威厳溢れる皇帝へと成長していく過程を見事に演じきった。

共演として、『大明皇妃 -Empress of the Ming-』で注目を集めたベテラン俳優のリャン・グァンホアが真宗の臣下・寇准役に抜擢されたほか、中国映画界で活躍する演技派女優チー・シーが悲劇を迎える皇后・郭清漪を熱演している。

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放送情報

チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた

放送日:2022年9月23日(金)より放送開始 毎週 月~金曜 23:00~24:00 ほか
出演:リウ・タオ、ヴィック・チョウ、リャン・グァンホア、チー・シー、ツァオ・レイ、リウ・ツォン ほか
監督:リー・シャオホン
脚本:チャン・ヨンチェン
制作:中国(2018年)
総話数:全61話

(情報は記事公開時点の内容です)

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