映画『ドライヴ』でライアン・ゴズリングが演じる静かな狂気

ライアン・ゴズリングが主役を演じた映画『ドライヴ』。物静かな2つの顔を持つ男の愛と狂気が美しい本作の魅力とあらすじをご紹介。

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ライアン・ゴズリングが演じるドライバーの魅力

静かな愛と狂気

ライアン・ゴズリングが演じるのは寡黙な心優しいドライバー。いつも物静かで必要以上のことを話さず淡々と仕事をこなすが、恋に落ちたアイリーン(キャリー・マリガン)やその息子に対しては柔らかな表情で優しく接する。その一方で、時折躊躇なく人を殴るような、無慈悲で狂気的な一面も見せる。劇中のあるシーン。一人の男が乗るエレベーターにアイリーンと共に乗り込んだドライバーの男は、アイリーンにキスをし、その直後一緒に乗っていた殺し屋と思われる男を顔がつぶれるほど何度も何度も蹴る。一気に狂気的な場面へ移り変わるこのキスシーンは、筆者の中でもかなり印象的なキスシーンとなった。男の優しさや愛、そして狂気も併せ持った内面を見事に演じているライアン・ゴズリングの演技に注目だ。

作品を彩る音楽

静かで狂気的な映画に差し込まれるテクノポップ

主役であるドライバーの男は寡黙でセリフも少なく、彼が恋をするアイリーンとも目線で会話するシーンが多い。狂気的な部分が挟まれながらも静かに進むこの映画では、テクノ系の曲が使用されている。映画のオープニングで流れるのは、Kavinskyの「Nightcall」(https://youtu.be/MV_3Dpw-BRY)。夜の街や運転をするライアン・ゴズリング、タイトルなどと共に落ち着いたテクノ音楽を流し一気に雰囲気がつくられていく。そしてドライバーの男とアイリーン、その息子とドライブをするシーンでは、College & Electric Youthの「A Real Hero」(https://youtu.be/-DSVDcw6iW8)が流れる。3人の穏やかで幸せな場面を優しい曲調のテクノポップが彩り印象付けることで、その後の狂気的で悲劇的な展開がより胸に迫る。

映画『ドライヴ』あらすじ

恋をしたことで動き出す運命とは

主人公の男(ライアン・ゴズリング)は、昼間はカースタントマンや自動車整備士として働き、夜は強盗の逃走をドライバーとして手助けするという2つの顔を持っていた。ある日男は同じアパートの隣室に住むアイリーン(キャリー・マリガン)と出会い恋に落ちる。アイリーンは夫が服役中で息子と二人暮らしをしていた。男はアイリーンとその息子と度々幸せな時間を過ごしていたが、彼女の夫であるスタンダード(オスカー・アイザック)が出所し家族の元へ戻ってきた。ある日傷を負ったスタンダードを見つけ、刑務所で借金をつくったことで出所後の強盗に強引に誘われていることを知った男は、アイリーンと息子を守るためにその強盗に手を貸すことにしたが…。

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