『カメラを止めるな！』の上田慎一郎監督作『スペシャルアクターズ』

映画『カメラを止めるな！』で、2018年度の日本映画界ならびに世界中の映画祭を席巻した上田慎一郎監督の劇場長編映画第2弾である『スペシャルアクターズ』。
「作家主義」×「俳優発掘」を揚げ、2013年に始動した【松竹ブロードキャスティングオリジナル映画プロジェクト】の第7弾企画となっている。

ユニークな経歴を持った俳優たちを発掘

発掘した俳優たちによる演技が高い評価を受けている企画で、今回はシリーズ最多の1500通を超える応募者の中から2日間のワークショップを経て選出された個性豊かな経歴を持った15人が出演している。
上田監督は出演者を決めた上でオリジナルストーリーを書き上げ、選ばれたユニークな俳優たち15人が織り成す快作となった。

劇中での奮闘と現実世界での挑戦がリンク

この作品には劇中で繰り広げられるキャラクターたちの奮闘と、実際にこの企画に参加する生身の俳優たちのチャレンジがリンクしているのも見どころのひとつ。
『カメラを止めるな！』のように上田監督が得意とする二転三転する予測不可能な展開のなか、チームの結束力を見せる俳優たちの奮闘ぶりがキラリと光っている。

あらすじ

緊張すると気絶してしまう俳優が挑むのは…⁈

主人公は緊張すると気絶してしまうという欠点を持つ売れない俳優の和人。
子供の頃に憧れていた超能力ヒーロー映画「レスキューマン」を見直しては自分を奮い立たせるが、なかなか世の荒波に立ち向かうことができない。
そんな時、疎遠になっていた弟の宏樹が突然、和人の前に現れる。宏樹は演じることを使った何でも屋「スペシャルアクターズ」に所属する俳優になっており、和人を社長に会わせて事務所に引き入れる。
ある日、スペシャルアクターズにカルト集団ムスビルから旅館を守ってほしいという依頼が入り、あろうことか和人がカルト集団を撃退する計画の要となる役に選ばれてしまう…！